43-1 国際刑事警察機構の刑事
「……年は俺と同じで二十六。身長も同じくらいだな。約百八十くらい。ストレートの黒髪で少し長い。いつも野暮ったいから、短くしろと言ってるくらいだ。笑うと右頬にエクボが出る」
『そいつ、今どこにいるんだ?』
「この大陸に来てる。ティスと同じように、数名の仕事仲間と一緒に」
すると、ティスの表情が明らかに変わる。
『ティス。レンという人物を知っているんでしょう?』向かいに座っているジェシーが静かに聞く。『どこで会ったんですか?』
『会ったのは俺じゃない。弟のティシャだ』
『ティシャが? でも、彼は刑事じゃないですよね?』
『幽閉されてた仲間を救出したとき、会ったと言ってた。人間なのに保護活動に熱心だから、どうしてなのか理由を聞いたら、古くからの友人が、別の保護団体に入ってるパートナーと一緒に、世界中で保護活動をはじめたから、自分も協力しようと思ったと言ってたそうだ。もしかして、それがお前か?』
「そうかもしれない。別の保護団体に入ってるパートナーとはラルのことだろう。ということは、レンは、俺たちが一緒に行動しはじめたあとに、ティシャと会ったことになる。それにしても、ティスの弟は保護活動のグループに所属してたのか」
『僕たちは、この大陸に召集される前は、どこかの保護活動団体に所属してる者が大勢いましたから。それで、ショウたちはいつから一緒に行動されてるんですか?』
「そうだな、どのくらいになる?」隣のラルに聞くと「そうだね……三年、四年くらいになるかな?」
「そのくらいだろうな。レンにラルの存在を話したのは、アルド宝石店に保護されてた彼らが、金と一緒にコレクターと保護施設の間を行ったり来たりしてたときだから、三年くらい前か?」
「三年半くらい前だと思う。あの頃はキラと名乗ってたときだから」
「ああ、そうだったな」
『その時、レンという奴は国際刑事警察機構に所属してたのか?』シルビアが聞くと「いや。それから二年くらい後になってから、異動申請を出したらしい」
『だとしたら、ティシャと会ったのは最近ということになるな』
『まだ連絡が取れないんですよね?』ジェシーが聞くと『ああ……電話もかからないし、メールも返信がない』
「この大陸に来てるのか?」ショウが聞くと『ティシャもキラのメンバーだ。来てるはず』
「この前、おじ様に確認してもらったら、この大陸へ行くよう連絡したときは返信があったけど、そのあと消息不明になってるから、もしかしたらどこかに幽閉されてるかもしれないので、各保護団体に潜り込んでるメンバーに確認してると言ってた」
『マジかよ!』頭を抱えるティス。
「ラルが言ったことは可能性の一つだ。もしかしたら、携帯の電波が届かない場所にいるか、充電できない状態にいる可能性だってある」ショウが別の可能性を出すと「でも、今は確定できるだけの情報がないから、断定はできない、でしょう?」ラルがショウを見ると「俺の言い方、覚えたのか?」
「かなり」フフン、と自慢顔になるので「まあ、変な言葉を覚えるよりいいか」
「ぽんぽこ?」
「ラール」




