33-4 次の行動
「なにやってんだよ! 暗くなったら外に出るなと言っただろう!」追いかけてくるオルトが腕を掴むと『小屋の近くなら大丈夫なんですよね?』冷静なジュリアス。
「ま、まあな。でも、なるべく出ないほうがいいぞ」
『わかりました。先ほど言われたことを伝えるだけなので、すぐ戻ります』
「じゃあ、早く呼んでサッサと言えよ」腕を組んで目の前の木を見るので『戻っていいですよ』
「何度危ないと言ってるかわかるか?」
『……わかりました』ジュリアスが向かいの木の上にいるエミアを見上げると、なにかあるのかと降りてくるので話しはじめる。
『オルトから注意されたことがあるので、お話しします。夜中にゴソゴソと動きまわる謎の物体がいるそうです。木の上には登らないだろうということですが、十分に注意してください』
『そうなの? わかった。注意するわ』
『なにかあったら、窓を叩いて起こしてください』
「そういえば彼女、夕飯はどうするんだ?」隣にいるオルトが聞いてくるので『そうでした。用意してもらえますか?』
「俺たちと同じもので大丈夫か?」
『問題ありません』
「わかった」
『今夜の献立はなにかしら?』
『今夜はなにを作ったんですか? 彼女も肉類は食べられないので』
「ああ、そうなんだ。心配ないよ。明日のファルークの朝食を兼ねてるからね。ジャガイモのホットサラダ、マヨネーズソース掛けと、きのこスパゲティ、コーンスープだよ」
『あら、おいしそうね』
『不器用そうに見えて、料理の腕はまあまあですよ』
「ちょっと待て。不器用そうに見える? 料理の腕はまあまあ? よくも本人を目の前にしてそこまで言えるな」オルトが真剣に怒るが『かなり褒めてますけど』あくまでも冷静。
『ジュリアス。ご馳走になってるんだから、もう少し言葉を選びなさい』
『……すみません。思った以上に料理がおいしいので、つい』
「エッ、なにいきなり。アッ、彼女に叱られたのか? ありがとうね、エミアちゃん」
『な! 言葉を慎め! ちゃん付で呼べるような方ではないんだぞ!』
「エッ、そうなの?」憤慨するジュリアスにドン引きすると「そういえば、様付で呼んでたけど、なんで?」
『すみませんエミア様。話していいですか?』
『ダメ』と言いつつ、ちゃん付で呼ばれたことが新鮮で、まんざらではないらしい。
「そっか。俺もエミア様と呼べばいいんだ」
『そうだ!』
「わかった。エミア様。小屋の中にどうしても入れないんですか?」
『無理。ドアと窓を開けっぱなしにすれば大丈夫だけど、そんなことできないでしょう?』
『夜に、ドアと窓を開けっぱなしにすることはできないだろうと言ってます』
「……うん。無理」俯いて悲しそうに答えるので『じゃあ、外でいただくから、深皿に入れて持ってきてくれる?』
『私がお持ちします』
「ありがとう」




