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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第七章 休息の計画
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58-2 裏サイトの情報


 ショウは黙ってラルを見ると「北側の領主コルチネスについては情報を持ってないから、これから調べるが、南側の領主ナスコットについては、レンに情報提供依頼メールを出してるから、今日中には返事が来るだろう」


「隣国だから、オルトが二人を招待したって可能性もあるでしょう?」


「もちろん、その線も調べたが、オルトがフェスティバルだからと、二人を正式に招待したことはないんだ」


「じゃあ、今回のようにお忍びだったかも」


「だから、シルビアたちにその情報も伝えて、過去のことを調査してくれるように依頼してる」

「相変わらず手配が早いね」


「性分でね。後回しにするのが嫌いなんだよ。それに、ラルからルナノヴァにみんなが集められてると聞いて、隣国の領主たちも同時期にルナノヴァにいるとなると……」と言って、黙りこむ。


「どうしたの?」手を止めて考え込むショウに「なにか気づいたことがあるの?」と聞くが、反応しない。


 ラルはショウがなにか言ってくるまで待つことにし、トーストを食べ終わるとノンカフェインのお茶を飲んで、白湯で薬を飲むと、お皿をシンクへ持っていく。


 それでもショウはまったく動かず、ずっと集中して何かを考えている。

 ラルはまたノンカフェインのお茶を入れると向かいの席に座り、ショウが動くのを待った。


 ショウは時々考え込むとしばらく動かいなことがあったが、ここまで長く考え事をしていることがなかったので、ラルは少し心配になっていた。


「……ショウ?」声を掛けても反応しないので、もう少し待つことにした。


 どのくらい経ったのか、ラルがお茶を飲み終わってしばらくしてから「まずいぞ!」と言ってお皿をどかすと、隣の席に置いてあるノートPCをテーブルに置き、どこかにアクセスしはじめる。


 ラルはショウの隣の席に行き、なにを調べはじめたのか確認すると、モニターに映っているのは国際刑事警察機構のHPで、みんなの投書ページにきている質問を見ていた。


「エッ? どうして?」と言っても、ショウは誰かの投書を探しているようで、ラルの声が聞こえていないらしい。

 

 仕方がないので一緒になって投書を見ていくと「あった! これだ!」一通の投書をピックアップする。


 それは、子供からの投書らしく『大きな土地に水を運ぶためには、どうしたらいいですか?』という質問に『水が通る道を作って、そこから運ぶといいですよ』と回答が付いていた。


「かわいらしい質問じゃない。なにか作ろうとしてるのかな?」


 ショウはその質問をコピーすると、さらに投書を見ていく。


「一体、なにを探してるの?」ショウの行動が理解できないラルが再度聞くが、ショウは投書から目を離すことはなく、見続けるので、ラルはショウの真剣な横顔を見るとモニターに視線を動かし、同じように投書内容を見ていく。


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