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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第七章 休息の計画
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55 貴族のシークレット事項

 

「「水の貴族」のシークレット事項ってなんだ?」最後まで黙って話を聞いていたショウ。新しいことが出てきたので聞くと「各貴族の間では、その貴族間でのルールや仕来(しきた)りが昔から代々伝わってて、それぞれの領域について、内輪だけで保有する事柄があるの」


「いわゆる、社外秘ならぬ貴族外秘ってやつだ」


「よくわからないけど、各領域を管理するうえで、守らなければならないことがあるから、そのことを外部に漏らさないように管理された情報のことをいうの」


「重要管理事項があって、それぞれの貴族がそれらのシークレット事項を持ってるわけだ」

「そうだね」


「禁足地にある隠し通路は「水の貴族」のシークレット事項の一つだったというのはわかったが、素朴な質問として、どう水と関係があるんだ? 禁足地は小高い山だろう? そこに出入り口があるなら、普通、「土の貴族」の……管轄……だと……」


「そう。普通なら「土の貴族」の管轄だから、「森林の迷宮」の結界が張ってある可能性が高いことと、隠し通路は、もしかしたら、水と土の両方の貴族のシークレット事項なのかもしれない」


「隠し通路を管理してるのが「水の貴族」で、出入り口がある場所を管理してるのが「土の貴族」ということか。なるほどな」納得と頷くショウ。


「そうなると、シンシアの父親のシェフィールド侯爵の行方を「土の貴族」のターナード公爵はご存じないのかしら?」


「ターナード公爵ってティスの父親だろう? さっき電話で話したとき、聞けばよかったじゃないか」


「あの時は、ティスが突然ルナノヴァに現れた話が中心だったでしょう? まさか、ジェシーたちと合流してただなんて思わなかったから。禁足地の話なんか出なかったし、隠し通路のことだって出なかったから、思いつかなかった」


「まあな。話を聞いて、俺もびっくりしたからな。すごい行動力だよ。早く会ってみたい」

「でも、人間の刑事二人と一緒にくるなんて、なにを考えてるんだろう?」


「単に単独行動できないからだろう? 刑事は大体ペアを組んで行動するし、この大陸に上陸するということだけでも、一人では許可が出ないだろう。それにもまして、入国が厳しいルナノヴァ国に入ることができるとなったら、チームを組んで乗り込んでくるのが普通だからな」


「そっか。ティスは今、人間の刑事として動いてるから、規律を乱すことはできないんだ」

「そういうこと」


「そういえば、同じ刑事のショウのお友達のレンは、今、どこら辺にいるんだろう? 前にメールしてたよね?」


「ああ。奴は今、そういえば、ルナノヴァの南側の国、メルクリオスにいる」

「そんなところにいるの!」


「ケッドマンがいたペラノイオから、北に移動したらしい」



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