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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第七章 休息の計画
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53-2 意外な参加者

 

「フェルティバルが終わる前にこられませんか? 有名と言われるだけあって、かなり見ごたえがありますよ。街全体がオモチャ箱みたいに不思議な国になってます」


「そうなんだ。行きたい」ショウを見ると「今日の定期診断の結果から考えると、もしかしたら行けるかもしれないな。次の検診日が来週の月曜だから、その時聞いて、先生がOK出してくれたら行けるだろう」


「フェルティバルはいつまでやってるの?」

「二週間だそうです。泊ってるホテルのロビーに貼りだされてますよ」


「頑張って行けるようにしなきゃ!」


「そういえば、前より声が元気ですね。体調が良くなってきてるんですか?」


「そうなの。ここはマンスリーのマンションなんだけど、最上階だから住人くらいしか出入りがなくて、その住人も昼間は仕事でいないからけっこう居心地よくて、快適なの」


「それはいい場所に移動しましたね。ホテルにいたときよりのんびりできるなら、すぐに良くなりますよ」


「やっぱり、不特定多数の人間が出入りするところは落ち着かなかった」

「わかります」


「もう少し早くここに移動できてたら、イベントに参加できたかもしれなかったな……」


「そうなったら、グランチェストのお嬢様と、参加枠の取り合いになってましたよ」


「アッ」


「ショウは向こうの家族とボディガードに囲まれて、拉致されてたでしょうね」


「拉致?」驚いて隣のショウを見ると「……さすがに、ボディガード二人に囲まれたら厳しいな」眉間にしわを寄せる。


「部屋に監禁されて、娘と結婚しろと脅されるの?」


「それはあり得そうですね」肯定するジェシー。後ろで、堪えつつも笑う声が聞こえる。きっとジュリアスだろう。


「マジでやめてほしい……」


「目を付けられた相手が悪かったとしか言えないですね」

「行かなくてよかったのか」


「ラルはフェスティバルを見たいんだろう?」

「……だけど」


「お嬢様はショウが来ないと思っているので、遅くに来たら、彼らは別のところへ移動してるかもしれませんよ」


「それなら大丈夫だね」


「最後までいる可能性がゼロでないことをお忘れなく」横から忠告して来るジュリアス。「私たちがあなた方と交流があることを知ってますから」


「君たちと合流する可能性を考えるか」

「そうです」


「やっぱり、行くのやめよう」

「どっちなんだよ」


「……それは」

「森の結界を確認したいんだろう?」

「……うん」


「行ったからといって、必ずグランチェストたちと会うとは限らないだろう?」


「それは考えたほうがいいですよ」またしても忠告するジュリアス。

「……そうだな」頷くショウ。


「そういえば、シルビアはどうしたの? 声がしないけど、いないの?」

「シルビアは組織の調査員と合流したので、別行動してます」


「そうなんだ」



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