52-7 二回目のお茶会ミーティング スイーツには目がない
ラルの後ろ姿を見送るエミアが『ラル、明るくなったわね』笑顔でショウに声を掛ける。『ここに来てから体調を崩して横になってたので心配してたんだけど、元気になってよかった』
「それは君たちのお陰だよ。ホテルにいたときは不特定多数の人の出入りがあったから、部屋から出られなかったことと、体調の悪さと孤独が重なってさみしかったんだと思う。
けど、こっちに移ってからは、不特定の人の存在に神経を使うことはないし、君たちが来てくれるようになって、こうしてお茶会を開くことができたことが大きいと思う」
後ろの椅子に置いてある紙袋から楕円形の箱を取りだす。
『私たちでよければ、いつでもお邪魔します』と年長のアウラ リートレ。
『おいしいスイーツに楽しい話、時間を忘れておしゃべりを楽しめる場所は貴重です』年下のアウラ マリスが笑顔でエミアたちに同意を求めると『そうよね』と頷く。
その後、三名の視線は、ショウが開けようとしているモスグリーンの蓋にピンクの箱へ集中していく。
そこへ、ラルが新しい茶葉に取り替えたティーポットを持って戻ってくると「かわいい箱。それにクッキーが入ってるの?」席に着くと笑顔で聞く。
「まったく、四名揃ってキラキラ目をしてるぞ」
『それはそうよ。こんなにおいしいスイーツ、私たちじゃ作れないもの』早く開けてと催促するエミア。
『どんなクッキーが入ってるんですか?』争奪戦でも始めようとするのか、戦闘態勢に入る年上のアウラ リートレ。
『均等に分けてください』切実に訴える年下のアウラ マリス。争奪戦は苦手らしい。
「いくらでも入る」争奪戦に参加する気満々の笑顔のラル。
「それでは、女王以下、お嬢様方に、パティシエお勧めのチョコクッキーをどうぞ」
テーブルの中央に置かれている菓子皿にクッキーを並べていくと『女王、早くお取りになってください』隣にいるエミアに声を掛ける年長のアウラ リートレ。
『ありがとう。いただきます』個包装の長方形をしたチョコクッキーを取ると、包装を取って一口食べる。
『いかがでございますか?』年下のアウラ マリスが聞くと『その箱ごとほしい』
「アハハハッ。気に入った?」
『あなたたちも食べてみなさい。帰れなくなるわよ』
『はい! いただきまーす!』同時に手を出すアウラ リートレとアウラ マリス。
そして、ラルも一つ取ると早速一口。
「……すごい!濃厚だけど甘すぎないから食べやすい」
『ひと箱軽くいけますね』次を取るアウラリートレ。
『持って帰りたいです』笑顔のアウラ マリス。
「持ち帰り用も用意してあるよ」
『本当ですか!』
『本当なの!』エミアまで一緒に聞くので「君たちを釣るのは簡単そうだね」と苦笑する。




