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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第七章 休息の計画
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40-2 カテリーナを助けた刑事

 

「ティスがカテリーナ嬢を助けたということであれば、どこかに(かくま)ってる可能性がありますね」ジェシーがラルを見ると「無事でいてほしい」少し希望が出てきて表情が緩む。


「もし、その兄君(あにぎみ)がカテリーナ嬢を匿ってるとしたら、イベント会場である例の森には、「森林の迷宮」の結界は張られてないということになるのか?」考えるショウに「カテリーナ嬢と別件の可能性もあるので、一概に張られてないとは言えないと思います」冷静なジュリアス。


「確かにそうだな。じゃあ、やっぱり確認はしたほうがいいか」

「でも、この大陸に結界を張る必要がありますか?」


「それは、場所の特徴によるんじゃないか? 例えば、シンシアが調べてたご老公の領地、大陸の南側にあるアルビオン国の禁足地も、もしかしたら「森林の迷宮」が張られてる可能性があるからな」


「ああ、そうでしたね」思い出すジェシーが「あそこも調べないといけないんだ。でも、その前に、姉さんに事情を聞かないといけないです」


「連絡先を知ってるから、かけてみたら?」ラルがポケットから携帯を取り出すので「ありがとうございます」ジェシーも携帯を出すと、番号を登録する。


「ところで」話を振るショウ。「ティスが兄君なら、弟君はどうしてるんだ?」

「そういえば、ティシャはどうしてるんだろう?」思い出すラル。

「ティシャと言うのか?」


「弟君だが、ターナード公爵のご子息は双子なんだ」シルビアが答える。「俺ほどではないが、イケメンの一卵性だ」


「俺ほどではないのか」ショウが苦笑すると「今度会ったときに、話しておきます」

「ジュリアス! ケンカ売ってんのか?」


「見かけと言葉遣いが合わない」

「やっぱり偽者かもしれないぞ」

「始まった」ククッと笑うジェシー。


「……ジュリアス。人の神経を逆なでするようなことは、なるべく控えたほうがいいと思うぞ」シルビアが勤めて冷静に言うと「気持ち悪い」

「変なものが()りついてるんじゃないか?」

「あのなあ!」


 怒るシルビアを見て「この辺にしとくか?」ラルに聞くと「そろそろ飽きてきた」


「なんだって?」眉間にしわを寄せるので「ところで、その双子の弟君の消息は、分からないのか?」ショウが話を逸らす。


「僕たちは知らないです」首を横に振るジェシー。


「私もわからない」とラルも言うので「じゃあ兄君に聞いてみよう。連絡はジュリアスの携帯にかかってくるんだろう?」

「そうですね」


「じゃあ、弟君のことも聞いといてくれ」

「わかりました」


「これで、水、火、土の貴族の消息が分かってきたのか。あと「風の貴族」の茶飲みメンバーが揃えば完璧だな」



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