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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第七章 休息の計画
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33-3 予測装置

 

「本当に、大人しくしてないとダメだからな。まだ貧血の薬を飲んでることを忘れるなよ」

「……わかってる」


「今も、ダルくなったから横になってるんだろう?」

「……うん……」カップを持ったまま、上目遣いでショウを見るので「文句は却下する」


「なにも言ってないもん」

「顔が文句言ってる」

「元々こんな顔だし」


「そういうのをなんて言うか知ってるか? 捻くれるって言うんだ」

「捻くれてやる」


「ククッ」

「なんで笑うの!」


「ああ、興奮しちゃダメだぞ」

「させてるのは誰!」


「俺か?」

「俺だ」


「……頼むから、笑わせないでくれ……」声を出さず、肩を震わせるので「我慢しないで、声を出して笑えばいいじゃん」不機嫌丸出しの顔をするので「まったく、お子様ラルちゃんはすぐふてくされるんだから」


「ふてくされてなんかいないもん」


「週末に行われる、フェルティバルのイベントに出るつもりだったんだろう? 本当に「森林の迷宮」が張られてるのか確かめるために」


「……」何も答えずに不機嫌な顔をしているので「なぜ行きたいんだ? 理由があるだろう?」

「……べつに」


「こういうときの質問に、べつに、と答えるときは、必ず何か理由があるんだよな」

「……べつに」


「ラル」

「べつに」


「かわいいラルちゃんになる服を買ったのは?」

「……ショウ」


「イベントに参加しようとする理由は?」

「……べつに」


「……今回はしぶといな。仕方ない。マンゴープリンは当分の間お預けだな」

「なんで!」


「ああ、ほら、興奮しない。先生に怒られるぞ」

「なんで?」


「じゃあ、イベント参加理由は?」

「……べつに!」


「ラル。なぜ言えない」

「べつに」


「お前はオウムか?」

「べつに」


「じゃあ、どうしたら話してくれるんだ?」

「……べつに」


「わかった。冷蔵庫にあるマンゴープリンは俺が食べる」立ち上がると「ダメ! あ……」ラルが後ろに倒れるので「ラル!」慌てて支える。


 ベッドにいたので、枕に寄り掛かる状態で済んだ。


「大丈夫か?」

「……ダメ」


「大丈夫、食べないよ」

「私の……」


「まったく、また先生に怒られるな」ベッド脇にある小さな冷蔵庫から冷たいタオルを取り出すと、首の後ろにあてて興奮を抑える。


「そんなに「森林の迷宮」が張られてるか調べたいのなら、ジェシーたちに頼めばいいだろう?」


「ジェシーたちじゃダメなの」

「どうして?」

「どうしても」


「……とはいえ、俺が出ていいと判断することができないから、先生に聞いて、許可が出たらだな。でも、今の状態で今夜聞いたら、ダメだと言われそうだな」


「……明日聞く」

「そうだな」



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