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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第七章 休息の計画
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33-2 予測装置

 

「とにかく、記号を写した写真を見て、類似する記号があるか調べるか」

「それは、誰かが照合してるんじゃない?」


「やるとしたらPFS情報部だろう。さっきメールを出しておいたから、ヒットしたら情報をくれるはずだ」


「そんな重要な情報、もらって大丈夫なの?」

「大丈夫に決まってんだろう?」

「どうして?」


「俺も、いろいろと情報提供してるからだよ」

「エッ、どんなこと流してるの?」


「例えば、ケッドマンが所有してた例の鏡を保管してる倉庫関連とか、ジットの娘さんたちを幽閉してた、一卵性双生児の真逆な性格の領主たちについてとか、最近だと、突然、姿を現したオルトの代理と名乗る三人組の情報や、オルトと繋がりがあるグランチェストのこととかかな」


「……私たちが調べてることを、PFSにも調べてもらってるの?」

「そのとおり。けっこう関連情報を拾ってくれるんだよ」


「ふうん」

「なんだ? ラルたちの情報を流してるとでも思ったのか?」


「……べつに」

「まだ俺を疑ってるのか?」


「そうじゃないけど……」

「じゃないけど?」

「だって……私たちの形態を知っちゃったから……」


「だから、ラルたちを牛耳って、世界を手に入れようとしはじめたんじゃないかって?」


「そこまでは思ってない」

「じゃあ、どこまで思ったんだよ」


「それは……組織を乗っ取って、療養所を幽閉場所にするとか、ちょっと考えた」


「ハアッ? いくらなんでも、あのアディを(あざむ)くのは至難の業だぞ。逆に問い詰められて、白状させられて終わりだな」


「やっぱり、アディは強敵だよね?」

「なんだ? アディと何かあったのか?」


「興味を持たれてるから、ちょっと怖い存在……」

「まあな。ミランドと入れ替わってたことがネックだろうな」

「……やっぱり」


「今は本部から出てるんだから、気にすることない。それより、予定より早くルナノヴァへ行くことになるから、主治医の先生とよく話しておかないといけないな」


「そうだね」


「場合によっては遅れていくことになるから、その場合は、ジェシーたちと合流場所を決めないといけない」

「うん」


「結局、休養どころじゃなくなるな」

「でも、すごい進展だよ」

「それはそうだけど」


「ショウだって、兄貴の親戚であるシルビアと会うことができたんだから、出てきてよかったんだよ」

「あれは、本当に驚いたよ」


「私も、ここでジェシーと会えると思わなかったから」

「確かにな」


「しかも、正体不明の領主であるオルトの領地に行くことができるんだもん。このチャンスは生かさないとダメだよ」


「調査は俺たちがやるから、ラルは脚の傷の治療に専念するんだ」

「エエッ!」


「ちゃんと調査内容を教えてやるから、おとなしく治療を受けるんだ。その為にルナノヴァへ行くんだから、実行しないと怪しまれるだろう?」


「それは、そうだけど……」

「守れないなら、連れていかないぞ」

「わかった! 大人しくしてればいいんでしょう?」




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