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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第七章 休息の計画
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33-1 予測装置

 

「なんか、彼には悪いことしちゃったね。前にメールもらったとき、大陸に渡った後、会いたいと言ってたのに、黙ってようなんて言っちゃったから」


 ラルがバツが悪そうな顔をすると「まあ、あの時はこうなると思わなかったからな」ショウもお茶を入れると「しかし、こうもいろんなことが繋がってくるとは、予想外だったな」


「そうそう、ショウとシルビアが盗聴器の録音内容を確認しにいってたとき、いろいろとわかったことがあったの」


「そういえば、カテリーナという「火の貴族」の公爵令嬢が行方不明らしいが、ラルは消息を知らないのか?」


「王国に戻ったことしか知らなかったから、行方不明と聞いて、シンシアが何か知ってるかメールしたところ」


「そうか。行方不明になったときの状況をもう少し詳しく知りたいな。レンに確認してもらうなら、情報は多いほうがいいから、グループに情報提供依頼を出すか」カップを置くと、キーを叩きだす。


「あとね。例の鏡の額に、記号らしきものが付いてることが分かったの」

「記号?」


「うん。どうやらPFSの調査班が見つけたみたい。

 グループからジュリアスのところに情報が来たらしいんだけど、最初は製造番号じゃないかってことだったの。


 だけど、確認された記号の写真が大量に送られてきて、それらをみんなで見てたら、どうやら六種類あるみたいで、そうなると製造番号じゃなくて、なにかを識別するためのものじゃないかってことになったの」


「その写真、俺も見てみたいから、送ってくれるようにグループに依頼するか。それと、PFS情報部にも聞いてみよう」グループとPFS情報部の知り合いに送るメールを作成すると「ラルはその記号、なんだと思う?」


「ジェシーたちとも話したんだけど、ある特定の属性に所属する者を、絞り込むためなんじゃないかってことになった」


「ある特定の属性?」

「各要素の貴族」


「……なるほどな。確認できた記号は六種類。五大要素とメインと考えれば合うわけだ」

「まだ仮定だけどね」


「各要素に対応するために作られた鏡か。しかし、発掘されたものには、そんな記号なかったぞ」


「だから、どこかに製造工場が建てられて、そこで作られてるんじゃないかって話になったの」


「ちょっと待て。製造工場だって? 新しく記号入りのものが作られてるっていうのか?」


「だって、発掘されたものにはなかったのに、突然、記号が彫られたものが出てきたんだから、その可能性があるでしょう?」


「確かにな……マジかよ!」


 苦虫を噛み潰したような顔をして考えると「その工場は、鏡が発掘されたあとに建てられたことになる。当然、工場建設に携わってる者がいるはず。


 同じ性質の鏡を作ることができる……いや、もしかしたら、各要素の貴族に対応した鏡を作ってる可能性があるから、さらにピンポイントの性質のものを製造してることになるのか。


 当然、発掘された鏡の詳細についても知ってるはずだから、製造工場を見つけることができれば、一気に核心に切り込むことができる」


「……ここには、動く予測装置がいる」お茶を飲みながら、独り言を言っているショウを見る。



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