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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第七章 休息の計画
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6-2 計画を立てる

 

 今現在、ショウはレンタカーを借りているが、その車で本部へ戻るようなことはしないだろう。

 本部の場所は極秘のため、外の車を持ち込むことができないからだ。


(となると、私もレンタカーを借りるわけにいかないのか)


 ヒッチハイクをしようにも、内陸部へ行くほど車の往来が少なくなるうえに、マーガの森の中を通る車なんてまずない。


(森の中を通ってくれなんてバカなこと頼めないし)


 どうしようかと考えていたとき、カイが、このホテルに勤めている人達は全員、組織の者だと言っていたことを思い出した。


(そうか、このホテルの車を使えばいいんだ。ここの車なら本部まで乗ってっても支障はない。それに、本部からここへ仲間を運ぶときに使ってもらえばいいんだから。どうせこのホテルに泊まるんだし)


 最初の問題はクリアした。次はここから本部までの経路。


(これは大丈夫。この任務をアディから聞いたとき、カイに本部からここまでの地図をもらったから)


 次は途中で泊る宿。

 本部がある内陸部まで約三日かかる。途中、二泊しなければならない。


(お金、足りるかな?)


 先々月まで、ショウの誕生日プレゼントの腕時計を買うために切り詰めていたので、先月、グループから支給された資金は、今まで買えなかった生活物資の購入で、半分以上使ってしまっていた。


(それに、残りは次の支給日までの食事代だから)


 予備で持っている現金も支給金を降ろすためのカードも、すぐに本部へ戻ると思っていたので持ってきていなし、携帯に入れてある電子マネーも、チャージしていないので残金が心もとない。


(こういうときに限って、アクシデントって起こるのよね……)


 出発前に戻って、電子マネーをチャージしてカード入れから財布に入れ直したい気分になる。


(今さら後悔しても状況は変わらない)


 気持ちを入れ替えると(素泊まり料金がいくらなのか聞いてまわって、その中で一番安い宿に泊まるしかないか。食事は売店で安いものを買えばいいし)


 最悪の場合、車の中で寝ることを頭に入れて、次の問題を考える。


(忘れてた! 充電代が掛かるんだ!)


 大部分の車が電気自動車なので、途中で一回充電しないといけない。


(参ったな。あの炎天下の中、クーラーなしじゃかなりきついし)


 しかし、充電代を考えると、宿屋に泊るのが難しくなる。


(車の中で寝るにしても、クーラーなしじゃ寝られない。そうだ、夜に移動すればいいのよ)


 街灯すら点いていない道を走るのは危険だが(エミアたちに先導してもらえばなんとかなるかな?)


 残る問題は(本部へ戻るまでの体力を戻すことか)


 これが一番重要なことである。

 もし途中で今回のような目眩(めまい)を起こしたら、大変なことになる。


(頑張って良くならきゃ)


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