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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第七章 休息の計画
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4-1 ショウの計画

 

「あとは、向うの港に着いたと船長から連絡がきて、迎えに来てる組織員から彼らと合流したと連絡をもらい、組織の支部に着いたと組織員から最終連絡がくれば完了か」自分の役目を完了してホッとするカイ。


「ここまで来んのが一番の問題だったからな」笑顔を見せるので「運転大変だったでしょう? 向こうの港に着いたと連絡が入るまで休めるわよ」


 するとカイは不可解な顔をして「なに言ってんだよ。俺たちはこれからすぐ本部へ戻るんだぜ。ここに残って連絡を受けんのはラルたちだろう?」


「ハ?」

「ハ? じゃねえよ。ラルとショウはここに残って、やることがあんだろう?」

「ないわよ」


「そんなことねえだろう? アディがそう言ってたぞ」

「アディが?」


「どうなってんだよ。ショウは聞いてんだろう?」

「ああ」

「エッ! どういうこと?」


「じゃあな。気を付けて帰れよ」ラルの質問に答えずカイに声を掛けるので「いいのか?」

「ああ。向こうから連絡きたら報告するよ」


「ねえ、どういうことなの?」ラルが二人の間に入ると「じゃあカイ、またな」ショウがまた声を掛けるので「エッ、ああ、わかった!」停めてあるジープへ走っていくので「ちょっと待って! カイ!」呼び止めるが構わず走っていく。


「もう船は見えなくなったな」ショウが海を見るので「どうなってるの? ショウ、ここでやることって何?」


 ショウは、カイたちがジープに乗って駐車場から出ていくのを確認すると「前に、本部から出て休むと言っただろう?」


「アッ! だからって、なにも言わずにこんな事しなくてもいいでしょう?」

「ドクターに診てもらわなかったら、どんな事をしてでも連れだすとも言ったはずだ」


「……この仕事は急に言われたのよ」

「ドクターに診てもらう時間はあっただろう?」


「事前準備に時間が掛かった」

「診てもらう時間は取れたはずだ」


「……本部に戻ったら診てもらう」

「もう遅い」

「ショウ!」


「さあ、ホテルに戻るぞ。車を持ってくるから待ってろ」ショウは駐車場の端に停めてある四駆に乗って戻ってくると「乗れよ」窓を開けて声を掛けてくる。


「この車、どうしたの?」

「レンタカー。昨日借りて、置いといたんだ」

「……いつの間に」


 ショウの運転で渋々ホテルに戻ってくると、ラルたちの部屋は一階に移動していた。

 一番奥の部屋がラル、その隣がショウ。


「いつの間に」


「俺が出発前にフロントに頼んでったんだ。その脚で階段の上り下りはきついからな」

「それはどうも」


 家具の配置は以前の部屋と反対になっているが、そのほかは同じだった。


「ここまで来るのがきつかったから、今日は部屋で休んでろよ」そう言うと、ショウは隣の部屋へ戻っていく。


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