26-2 助っ人
中にはサーファーがたくさんいて、ガヤガヤと少し煩い。
これだけ集まっているということは、ここら辺の海岸にはいい波が来るのだろう。
二人が空いている席に座ると、かわいい制服を着たウエイトレスがおしぼりとメニューを持ってきた。
二人はモーニングセットを頼み、ウエイトレスが下がると「どうしてこの島にいるとわかったの?」
「その話はコテージに行ってからだ」
「コテージ?」
「俺たちは、今日の朝九時着の船でこの島に渡ってきた。三日間の滞在で、この先にあるコテージに予約が入れてある」
「何それ」
「こういう設定にしてある。覚えとけ」
「設定?」
「これ以上ここで話すのは危険だ。誰が聞いてるかわからないからな」
そこへ、先程のウエイトレスがモーニングセットを運んできた。
「ここら辺で、どこかお勧めの観光スポットはありますか?」ショウが聞くと「ここら辺でですか? そうですね、この先を右に曲がった先の所に亜熱帯植物園があります。今、ちょうど開花時期なので、目の保養になりますよ」
「亜熱帯植物園か。ありがとう、行ってみるよ」
「では、ごゆっくりお寛ぎください」彼女はニッコリ笑って別のテーブルへ行く。
「私、観光なんかしてる暇ないのよ」
「そんな難しい顔するな。笑って話せ。俺たちはここへ観光で来たんだ」
「遊んでる暇はないって言ってるでしょう」
「笑って話せって。怪しまれるだろう」
「……わかったわよ」
少し経つとサーファーたちが出て行きはじめた。
「サーフィンか。俺も高校生の頃よくやったな」
「面白い?」
「もちろん! ビッグウェーブに乗ったときなんか、最高に気持ちいいぞ」
「フウン」
「お前もやってみろよ。一度波に乗れたら、やみ付きになるぞ」
「私はいいわ」
その後、食べ終わってアイスティーを飲むとレストランから出る。
車に乗り込むと「せっかくだから、教えてもらった亜熱帯植物園に行ってみるか」
エンジンを掛けて駐車場から出ると、右へ曲がる。
少し走ると、道路の右側に目的地である植物園の看板が出ていたので、迷うことなく着くことができた。
「結構でかいんだな」
駐車場もかなり広かったが、停まっている車は少なかった。
二人は車から出るとチケット売り場で入場券を買い、中に入るとすぐに大きなホールがあり、中央に巨大なガジュマロの木が立っているので、入ってくる客を驚かせる。
「長生きな木だな」
「五百年くらいは経ってるわね」見上げるショウの隣でキラも見上げる。




