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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第六章 大陸にある保護団体
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36-2 新たに出てきた領主

 

 その後、新しく情報が入り次第招集することになり、ミーティングが終了したので会議室から出ると、ショウが声を掛けてきた。


「また新たな問題が出てきたな」

『そうね。でも、いずれ何かしら起きると思ってた』

「そうだろうが、なぜそう思う?」


『領主たちはお互い連携を取ってるけど、一方でけん制し合ってる。

 その中、アディたちの組織が動きだして領主たちの動きを止めてた。


 いつまでも硬直状態が続くことはないから、遅かれ早かれ何かしらの行動が起こると予測するのは容易にできるでしょう?


 そうしたら、組織の詳細を掴みきっていないにも関わらず、会合の場を設けようと動きだした』


「そうだな」

『急ぎ会合を開かなければならない状態となったからには、理由があるはずよ』


「会合をおこなう裏の理由があると?」

『でなければ、急に動きだした理由がわからないでしょう?』

「まあな。俺も同じようなことを考えてた」

『そこのところ、調べる必要があるわね』


 しかし、ワークセクションから出るとナディアたちが来て、あっという間にショウを連れ去ってしまった。


『こんな事でいいのかしら?』後ろ姿を見送るミランド。



 この日の夜、ミランドは飲み物を交換するためにラルのところへ行ったとき、ネットニュースでケッドマン会長失踪の報道をしていたと伝えた。


 温かい紅茶を飲みつつ「失踪に、ついて、みんな、なんて、言ってた?」


『ニュースでは恨みによる犯行じゃないかって言ってたけど、アディたちは、会合のスケジュール調整がつかないと言って参加を渋ってたケッドマンが、他の領主たちに、何らかの理由で消されたんじゃないかと見てるわよ』


「そう、なると、同じ理由の、もう一人の、領主は、会合に、参加する、でしょうね」


『確かに最近になってケッドマンと密に連絡を取るようになってたらしいけど、なぜなのか、詳細がわかってないから判断できてない。ショウがこの件を調べてるらしいけど、まだ表面上のことしかわかってないみたい』


「ショウが、調べて、るの?」


『アディが依頼したと言ってたわよ。彼のリサーチ力を評価してるから頼んだって』

「……そう。だったら、近い、うちに、なにか、わかる、でしょうね」


『そうね。ところで……』

「どう、したの?」

『アディって人、怖いわね』

「……何か、あったの?」


『ケッドマン失踪についてミーティングで話してたとき、彼が私に意見を聞いてきたの。私が考えを話してると、彼、私の顔をジッと見てるのよ。何かついてるって聞いたら、なんでもないって言ったんだけど、どう見てもなんでもない顔じゃなかった』


「……そう」

『代理だとわかっても、証拠を掴むことはできないからなんとでも誤魔化せるけど、本当に、彼には注意しないといけないわね』

「少し、距離、置いたほうが、いいかも」


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