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「アーッ疲れた。あら、もうこんな時間? どおりでお腹が空くわけだわ」
腕時計を見ると午後八時になっている。
「ずっとモニターと睨めっこしてたから、目が痛い」首を回すとボキボキッと音がする。「もう、ショウがいなければこんな気疲れしなくて済むのに」
文句を言いながら、バッグを持つと部屋から出る。
エレベーターホールへ行くと、ショウがホールに置いてあるソファに座り、ノートパソコンを開いて何かしていた。
「そんな所で何してるの?」
「ああ、出てくるのを待ってた」
「もしかして、ずっとそこに座ってたの?」
「まあな」PCの電源を落とすので「呆れた」ゆうに五時間は座っていたことになる。
「座り過ぎてケツがいてえ」立ち上がって伸びをするのを見て(しつこさも、ここまで来ると表彰ものね)呆れ過ぎてからかう気にすらならない。
「ところで、どこ行くんだ? 飯でも食いに行くのか?」
「そうよ」
「そっか。助かった。もう腹ペコで、さっきから腹の虫が鳴ってたんだ」エレベーターのボタンを押す。
二人はホテルの最上階にあるレストランへ向かい、中に入ると窓際の席へ案内され、ウエイターがメニューを持ってくる。
「俺はフィレステーキのセット。キラは?」
「私はフィットチーネと温野菜のサラダのセットで」
「かしこまりました」
ボーイが下がると、早速ショウが声を掛けてくる。
「次の作戦は決まったのか?」
「何のこと?」
「まったく、この期に及んで、まだそんなこと言うのかよ」
「どういう意味よ」
「グループから、次のターゲットのデータが送られてきたんだろう? そして、今まで作戦を練っていた」
「まだ送られてきてないわよ」
「そーんなウソ、通じるかよ」
「ウソですって?」
「目が真っ赤だぞ。今までモニターと睨めっこしてたんだろう?」
「エエッ! 本当?」バッグから手鏡を出して見ると充血した目が映るので「こんな顔してここまで来たの? 恥かしい!」慌てて席を立つとトイレに駆けこむ。
少しして戻って来くると「意地悪ね。どうしてもっと早く教えてくれなかったのよ」思いっきり不機嫌な顔をすると「悪い悪い」
「元はといえば、あんたのせいなんだからね!」
「俺のせい? どうして」
「そのくらい自分で考えなさい!」額に青筋が見えそうなくらい、眉間にしわを寄せる。
「邪魔にしないで俺も混ぜてくれれば、充血しないで済んだんだぞ」
「う、る、さ、い」
少しして最初の料理が来ると、早速手を付ける。




