22-2 次の手の内
「困ってることは、彼らに関することなの?」
「OKしてくれるかな?」
「アディのほうでPFSにアクセスできないの?」
「コンタクトは取れるけど、彼らに関する情報が引き出せないんだ」
「それは極秘になってる。関係者以外、引き出せないようになってるから無理だな」
「ショウは引き出せるんだろう? 協力してくれないか?」
「資料は取り寄せられるが、なぜ必要なのか、理由を聞きたいな」と言われて考えこむ。
「療養所にいる彼らに何かトラブルが起きてるんだったら話して。いくらでも協力するから」と言っても動かないアディに「私たちの目的は彼らを助けることなんだもの、何か起きてるんでしょう?」さらに言うと一息ついて「実は、今回助けた彼らの中で、困った子が一人いるんだ」
「子供のことなの?」
「病気にかかってて、原因が何なのかまったく見当が付かないんだ」
「なぜ病気だとわかるの?」
「熱があって、体中に湿疹が出てるんだ。今までこんな事なかったから、どうしたらいいのかわからなくてね。担当医は、このままだと数日持つかどうか、と言ってるんだ」
「ショウ!」
「すぐ取り寄せる。揃ったらここへ持ってくればいいんだろう?」
「ああ、頼むよ」
二人は急いでラルの部屋へ戻ると、それぞれのパソコンで必要資料を取り寄せる。
資料が送られてくるのを待つ間「病気の原因がわかるか?」向かいのラルに聞くと「見てみないとわからない」
二十分後、送られてきた資料を持って会議室へ戻ると、アディの案内で部屋からでる。
「どこへ行くの?」
「彼らが療養してる施設へ案内するよ」足早に歩いていく。
「いいの?」あとから付いていくラルに「今の状況では、君たちが最後の頼みなんだ。僕たちでは彼女を救えない」
エレベーターで一階に降りるとメインホールとは逆の奥の医務局へ行き、受付で待っていた数名の看護師に案内されて通路を進んでいくと、一番奥にある治療室へ入る。
その部屋は二部屋分くらいある広さで救急用の搬入口があり、様々な機器が備えてあった。
そして、監視カメラなどの防犯設備も敷いてある。
「ここから療養施設に運ぶのね?」
看護師たちは隣接する器具が保管されている部屋に入っていく。
「こんな所に来てどうするの?」隣の部屋とは比較にならないくらい狭い部屋だが、ここにも複数台の監視カメラが設置されていることに気づき「どうしてこの部屋に監視カメラを?」
「それは、ここが入り口だからだよ」
先頭の看護師が部屋の奥にある棚の扉を開ける。
「まあビックリ! 扉の中からドアが出てきたわ!」
年長の看護師が鍵を開けるとドアが開かれ、アディが奥へ続く通路を歩いていく。




