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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第六章 大陸にある保護団体
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21-3 グループからの接触

 

「面白いことを言うのね。なぜ私がそんな事しないといけないの? もし私がそれを書いたのだとしたら、幽閉されてた彼らは誰が助けだしたというの?」


「君が屋敷にいたとき、変装してたお爺さんと話して、向こうに肩入れしたとしたら納得できるよ」


「それは無理だわ。彼らは自分の正体を絶対にバラさないもの。あの時点では、彼が向う側のメンバーだと知らなかったのよ」


「フフッ」突然アディが笑いだすので「何?」ラルが眉間にしわを寄せると「今回は僕の勝ちだね」

「勝ち?」


「なんで彼らが絶対に正体をバラさないと言い切れるんだ?」


「なんでそんなこと聞くの? ここにも彼らはいるんでしょう? ここにいる彼らは自分たちのことを話してるの? 私がPFSにいたときは、そんなこと絶対になかったわ」


「そう。彼らは自分たちのことを話してくれない。

 だから、彼らが正体を絶対にバラさないということも当然、わからないはずだ。

 何も話してくれないんだからね。


 言い切れるとしたら、向こうが正体をバラさなければならないシチュエーションのときに居合わせたか、本当の姿を現した場面に出くわしたときだ」


「……そういう考え方もあるわね」

「他に、どういう場合があるんだ?」


「それは、私の思い込みという場合よ。彼らは絶対に正体をバラさないってね」

「フフッ、確かにそうだね。でも、君の思い込みとは思えないよ」

「その根拠は?」


「君の言い方が確信に基づいて言ってるものだからだよ。でなければあそこまで言い切れないし、すぐに答えられない。それに、君の言い方からいけば、(かく)たる証拠がない限り、そこまで言い切らないだろう?」


「……あなたと話をするのがイヤになってきたわ」


「おっと、ちょっと突っ込み過ぎたかな?」アディは困った顔をして「君があまりにも興味深いことを言うから、つい言いすぎてしまったみたいだ。今日はここまでにしておくよ」


 そう言われて「遊ばれてるように聞こえるんだけど」不機嫌な顔をすると「そういう扱いをしてるつもりはないよ。ただ、君が隠してることに興味を持ってるから、話してくれるように持っていってるだけなんだけど」


「どういう手で聞こうか、頭の中で作戦を立てつつ?」

「まあね」と言うと笑みを漏らす。


「白状するわ。

 あなたの言ったとおり、あのお爺さんが向うのメンバーだと知ってしまったのよ。

 ショウたちが寝てるとき、私はお爺さんと二人で話をしたの。


 その時、彼がつい言ってしまった言葉で、彼が向うのメンバーだとわかったの。

 彼、こう言ったのよ。「これだから人間は信用できないんだよ」ってね」


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