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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第六章 大陸にある保護団体
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2-5 山の中の基地

 

 そして、さらに驚いたのが、本部にはレジスタンス系の人達が家族で住んでいるということ。村人全員で来たという人達もいるという。


「以前、僕たちに情報提供してくれてた人達が、その土地の領主に見付かって村を追われてしまったとか、領主たちに反論できないように家族の一人を人質に取られて、厳しい条件下で生活してた人達を、幽閉されてた彼らを救出する際、一緒に保護して、その後、ここに来た人達が集まってるんだ」


「この大陸は、人間にも害を与える奴らの根城だからな」

「自分たちが良ければ、あとはどうでもいいと思ってる腐った奴らだから、救いようがないわ」


「君はハッキリものを言うんだね。けど、僕も君の意見と同じだよ」

「しかし、それだけの人達がいたら、手持ち無沙汰になって問題を起こしたりしはじめないか?」


「避難してくる前の村で、飲み屋とかカフェなどの飲食店を開いてた人達がいるので、その人達のために五階の場所を提供したんだ。息抜きできる場所は必ず必要だから、どうしようか考えてたら、申し出があったのですぐ解決したよ。お店もけっこう評判良くてね。歓迎会などの飲み会の場所も困らなくて助かってるし、働く場所が増えれば活気も出てくるからね」


「お昼が楽しみだわ」

「飲み屋があるのは嬉しいね」

「飲める口だったら、おいしいお酒を出すバーがあるから、今度行くとき声を掛けるよ」


「ところで、メインの活動のほうは現在どうなってるんだ?」四階のラウンジから吹き抜けになっている一階を見るショウに「もちろん、動いてるよ」隣から下を見るアディ。

「ジットのことは聞いてるだろう?」

「もう調査員を派遣したよ」

「そうか」


「できれば、君たちが持ってる資料を提供してくれるとありがたいんだけどね。いい資料を持ってると聞いてるよ。もちろん、こちらのデータが欲しいというのなら、あとで揃えるよ」


「一つ、聞きたいことがあるんだけど」声を掛けるラルが「さっきのことだけで私たちを信用したとしたら、ずいぶん甘いと思うわ」

「……ククッ、本当に、君はハッキリとものを言うんだね」


「グズグズしてるのは嫌いなのよ」

「正直言うと、君たちのことはかなり詳しく調べさせてもらったよ。そして、さっきのことを総合して出した結果さ」

「あら、そうなの」


「納得してもらえたかな?」

「そうね」

「ここまで聞くことも、君の意思が本気だということだからね」


「あら、迂闊(うかつ)にしゃべれないわね。話したことから裏読みされてしまうわ」

「気を付けたほうがいいよ」楽しそうに言い返すアディ。


 一通り建物の中を周ると部屋へ戻った。


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