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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第五章 謎の組織
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46-3 次のステージへ

 

「次は俺だ」カイがタブレットを見て「ここでの作業は終わったので、予定通り明日、引き上げることになった。出発スケジュールだけど、明日の午前十時、村を出発する。その後、一・二回休憩を取って、その日は途中の村で一泊。翌日は午前八時に出発して、夕方、本部着予定だ」


 ラルを見ると「今日、朝会に来れたんだから、少しは体調が良くなったんだろう?」

「なんとか」

「なるべく余裕を持ってスケジュール組んだけど、途中で具合が悪くなったら声掛けてくれ」

「わかった」


「こっちの情報は以上だ。そっちは何かあるか?」スタンが話を振ると「私から先でいいかね?」ジットがラルたちに許可を取る。


「もちろんです」ショウが答えると「大した情報ではないが、今回、襲撃を受けて幽閉していた彼らと例の鏡を盗まれた領主三名が、襲撃者を捜すべく、プロの調査員を雇って本格的に捜査を始めたそうだ」


「まあ、やられっぱなしで黙ってる奴らじゃねえな」苦笑するカイ。


「ケッドマンをやったのはあんたらなんだろう?」スタンが話を振るので「まあな」ショウがそっけなく答えると「顔がバレてるなら、すぐに見付かってしまうんじゃないですか?」今まで黙っていた優等生タイプのテッドがショウを見る。


「さすがに最低限の変装はしたよ」

「そうでしょうが、仕草などのクセは出てしまいますからね」

「ああ、確かにな」


「見つかるはずがないと、自信があるようですね」

「これから組織の本部へ行くから、見つかることはないと思う」

「ハハハッ、そうですね」


「それで、この事に関して、他に情報はないのか?」カイが難しい顔をするので「やはり、君たちも調査員の動向が気になるかね?」

「まあな。きっと俺たちも調査対象に入ってるだろうからな」


「狭くはない大陸と言えど、四方を海に囲まれた限られた土地だからね。君たち組織の本部がこの大陸のどこかにあるだろうが、細かく調査していけば、いずれ見つかってしまうだろう」


「ところが、今までよそ者が来たためしがないんだよ」

「本部ができたのはここ一年前後のことだろう? まだ本格的に行動しはじめて、そんなに時間が経ってないからじゃないかね?」


「まあ、それもあるかもしれねえけど、組織員以外の奴は、本部までたどり着くことができねえんだよ」

「それはなぜだね?」


「それは俺たちにもわからねえけど、何かに守られてるって感じだな」

「それは面白い話だね。なにが守ってくれてるのかな?」

「さあね」


「スタン。カイが言ってることは本当なのか?」ショウが興味を持つと「まあな。俺たちにもよくわからないが、とにかく人が入ってこないんだ」


「道はあるんだろう?」

「もちろん。しかし、他の人間が来ると、途中で道を()れていってしまうんだ」

「道が真っすぐ先へ続いてるのに、脇道へ行くってこと?」考えながらラルが聞くと「その解釈であってる」


「……そう」と返事をするので「何か思い当たることがあるのか?」

「あるわけないでしょう? 知らない土地なんだから」

「……そうか」


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