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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第五章 謎の組織
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44-3 捜索

 

「ダメ!」即答するラル。すると「……実は、俺もその案を考えた」

「ショウ! そんなことしたら、身分がバレてるのなら危ない!」


「なぜ?」

「あ……たぶん、同じ指輪、持ってる……」と言って、右手の薬指にしている(ふた)つきの指輪を触るので『大丈夫よ。私が一緒に行くから』


「エッ?」意外なことを言われてミランドを見ると『一緒に逃げてきたと言えば保護してくれると思う』


「どうやって逃げてきたんだと聞かれたら?」

『その時は、メイドに変装して屋敷から出てきたとでも言うわ』


「それではダメだ」否定するショウ。「領主などの地位のある人物の屋敷に勤めてる者は、身元を確認して雇ってる。見知らぬ顔の者はすぐにバレてしまうんだ」


『そうなの? 少し安直に考えてたわ』


「なぜショウは、組織に引き渡すことを考えたの?」少しきつい言い方をするラルに「それが、今取れる唯一の策だからだ」真っ直ぐ見返して答える。「組織で保護してもらえば、俺たちがこれから向かう組織の本部で情報を得ることができるだろう」


「来たばかりの私たちに、情報を教えてくれるかしら?」

「教えてくれるだろうな。俺たちは元PFSに所属してたと知ってるから、どのような対応をしてたのか聞かれるだろう。その時の流れで聞きだせる」


「本部に養生させてる場所があるかわからないでしょう? もしかしたら、別の場所にあるかもしれないじゃない」


「できたばかりの組織だ。支局があるとしても小規模だろうし、そんなところで保護した彼らを養生させることは難しいだろう。そうなると、本部に集めて、目の届く範囲で様子を見るほうが、危険も少ないし、人員も最小人数で済む」


「もし組織に、保護してもらうとしたら、どうやってその事を納得させるの? 私なら絶対断る」

『だから私が行くと言ってるのよ。ラルの姿をした私が行って、説明すれば、納得してくれると思うけど』ミランドがラルを見る。


「もし行方不明者がお前のことを知ってたら、いや、たぶん知ってるはずだ。お前だって、水を(つかさど)る貴族はみんな知ってるんだろう?」

「それは……」


「逆に、隠れてる者が本当に貴族だったら、ラルを見ればすぐにわかるはずだ。だから、お前の姿をしたミランドが本部に行くからそこで会おうと言えば、納得してくれると思う」

「……それは……」


「さっきも言ったが、例の鏡が集まってるこの大陸で、悠長に策を練ってる時間はないんだ。この方法でいく。いいな?」

「……うん……」


『大丈夫よ、ラル。それより、早く体調を戻して本部へ行かないと、約束したことを守れなかったら大変だわ』

「……それはそうだけど……」


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