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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第五章 謎の組織
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41 謎の電波

 

 昼食後、ショウはジットに連絡して家に行くことになり、ラルは日課となった昼寝。ミランドは、ラルのPCを使って情報収集することになった。


 ジットの家にいったショウはリビングへ通され、奥さんからスパイシーな例のお茶を入れてもらうと「アイスもおいしいですね」氷が入ったグラスからストローで飲み「今度作ってみます」


 そこへジットが入って来たので、向かい合って座ると話しはじめる。


「この村の妨害電波のことだったね? 私がこの村に来たとき、すでに妨害電波を出してたから、グロサリーストアの主人だったら詳しく知ってるだろう」

「では、少なくとも二年前には妨害電波を出してたんですね?」


「そうだね。ところで、どんなことを調べてるんだね?」と聞かれ、単発ででている電波のことを話すと「領主たちが出してる電波とは違うのか?」


「周波数が違うので別だと思います。大陸の東側は広大な森と湿地帯がありますが、こんなところから電波を飛ばすもの、または何かに心当たりはありますか?」

「私も東側には出向いたことがないので、詳しいことはわからないね」


「そうですか。では、これからグロサリーストアのご主人に聞きに行ってきます」

「なにかわかったら、どんな内容なのか私にも教えてくれないか?」

「わかりました」


 ショウはお礼を言うとジットの家をあとにし、グロサリーストアへ向かった。



 ストアでは夕飯の買い物に来ているお客さんたちで少し混んでいたので、ショウが外で待っていると奥さんが気づき、店の奥にある事務室へ通してくれた。


 忙しいさなか、冷たい飲み物を持ってきてくれるので「ありがとうございます」素直に受け取ると、客が引けるのを待つ。


 しばらくして、汗を拭きながら主人が事務室へ入ってきた。

「待たせてしまって申し訳ないね」

「いえ。どうして僕がご主人に用事があるとわかったんですか?」


「あれが飲み物を持って行ったとき、何も聞かなかっただろう? だから、俺に用事があるんだと思ったんだよ。で、どんなことなんだ?」向かいの椅子に座るので「この村で出してる妨害電波に付いてです。いつから出してるんですか?」


「それを聞いてどうするんだ?」少し表情が険しくなるので「実は」単発の電波のことを話すと「そんなものが出てるのか? 初めて聞いたよ」

 その言葉を聞いて、気づいてる人がいるか、または電波に付いて何か知ってる人がいるかを自警団関係者に聞いてもらうことにして、席を立った。



 帰り際、奥さんがカレーを作ったと言って、大きなボウルを持たせてくれた。

「ああ、いい匂いがしますね」

「お連れさんが肉がダメだと言ってたから、こっちが野菜カレーでこっちが肉入りだよ」(ふた)付箋(ふせん)が貼ってある。

「気を遣っていただいてありがとうございます」


 家に帰ると午後四時過ぎだったため、夕飯には少し早いのでボウルをキッチンのテーブルに置くと、リビングのテーブルで調べものをしてるミランドが『カレーの匂いがする』


「さすがにこれは隠せないよな」

『今夜はカレーか』


「ところで、何か情報が見付かったか?」

『なにも。領主の屋敷に入った泥棒の件も、続報も出てないよ』

「あれはフェイクだからな。続報はないよ」


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