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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第五章 謎の組織
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38-1 朝会での情報交換

 

 食事が終わると、それぞれの調査内容を報告していく。


「前に聞いた海流と気流の変化について、環境調査と海流のシミュレーションで、これから起こると予測される自然現象の確認に入っている。

 結果がでるまで数日かかるので、連絡が来しだいここで報告する」


 タキがタブレットを見ながら話すと「次は俺」

 カイが自分のタブレットのデータをめくり「別調査に行ってたスタンとテッドが今日、村に戻ってくる。調査内容はすでに組織に連絡してあるから、その後の指示待ちになってる」


「彼らの調査内容は教えてもらえないんだったね?」ジットが聞くと「それは、俺たちから話すことができないからな」

「ああ、そうだったね」


「で、そっちは何かあるか?」


「私から、もう一つ情報を提供しようと思う」ジットが話しだすと「また、ここの領主の情報か?」

「そうだ。その情報はクセだ」

「クセ?」目を丸くするカイ。「クセって、なくて七癖のクセか?」


「その(ことわざ)、よく知ってるな、カイ」

「お前さ、俺のことバカだと思ってる?」

「いや、意外だと思った」


「まあいいや。で、クセって領主のクセ?」

「そうだ。二人とも変わったクセを持ってる」

「変わったクセね。どんなものなんだ?」


「表の顔の兄は、ビーグル犬のぬいぐるみのコレクターだ。以前飼っていたビーグル犬が亡くなった後、また飼って亡くなるのを見るのが辛いという理由から、亡くならないぬいぐるみを集めるようになったそうだ。そのため、その手の即売会や展示会にお忍びで行ってる」


「気持ちはわかる。なるほどな。確かに面白いわ。で、その事が何か俺たちに利点があるのか?」

「直接接触するチャンスがある」

「ああ! 確かに。で、手強い弟にはそんなクセないだろう?」


「普通はそう思うだろうね」

「あるのか!」


「裏の顔の弟は、ビクスドールという陶器でできた人形の収集家だ」

「……ビクスドール? 人形?」


「大分前の貴族の令嬢の間で流行った、陶器や磁器で作られた精巧な人形のことだ」ショウが補足する。「俺も詳しくは知らないけど、コレクションしてるコレクターがかなりいるらしい。それにしても、なぜビクスドールなんですか?」


「それは、亡くなった母親が好きだったからだよ。母親のコレクションを引き継いでるんだ」

「そうなのか。では、オークションなどに出品されたら参加するんだろうな」

「稀少なものなら、自ら出向いて競り落とすよ」

「交渉材料に使えるってことですか」

「そうだ」


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