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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第五章 謎の組織
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35 三人での朝食

 

 家に入ると、まだ寝ていると思っていたラルとミランドが、リビングのテーブルに座って朝食がくるのを待っていた。


「ああ」

『御飯がきた』


 テーブルには三人分の平皿と紅茶が入れてあり、準備万端。


「今日は早起きだな」持ってきたバスケットをテーブルに置くと、待ちきれない二人がバスケットの蓋を開けて中を覗きこむので「こら、慌てるな。手を洗ってくるから、ちょっと待ってろ」


 二人を座らせると手を洗いに行き、戻ってくると、バスケットの中から順番にお皿を取りだす。


『ああ、いい匂い』

「ああ?」

「ダメだ。それはミランド用。ラルのはこっち」ハムエッグをミランドに渡し、温野菜のサラダをラルに渡す。


『オシャレ』ハムエッグのお皿を受け取るミランドが『レストランって、こんな感じで出てくるんでしょう?』

「そうだな。村じゃなければお店を出してたと、奥さんが言ってたよ」


『ならカフェにすればいいのに。スイーツ激ウマだったから、もったいない。ね? ラル』

「ああ!」おいしそうに、マヨネーズソースが掛かったブロッコリーを食べている。


 ショウはスイーツを冷蔵庫に入れると二人の向かいに座り、食べはじめると、ミランドが朝食会の話題に付いて聞いてくるので、掻い摘んで主だった話題を話す。


『あのごつい領主が二人いるって! かなりインパクトあるわ』領主の顔を思い出すミランド。

「ああ? ああ」

『十三人の領主じゃなくて、十四人いるじゃないかって?』


「ああ、言われてみるとそうだな」納得するショウ。「表の顔のほうは兄らしいが、比較的おとなしい性格で、裏の顔の弟はかなりの野心家らしくて、狩り人や()り人のまとめ役などを担当してるらしい」


「ああ! ああ」

「そう、ジットの元雇い主だ」


『だから、領主が双子だということを知ってたのね』ハードブレッドをかじるミランド。『それで、これからどうするって言ってたの?』


「まだ具体的には決まってない。もう少し状況分析してから、どうするか決まるだろう」

『じゃあ、もう少し、ここに留まるのね?』

「そうだろうな」


『ラル、しばらくはスイーツが食べられるよ』

「ああ!」

「目的はそれか」ため息を吐くショウが「冷蔵庫の下の段にあるものから食べろよ。新しいものは上の段に置いてあるから」


『了解! ラル、行くよ!』ミランドは立ち上がると、ラルと一緒にキッチンへ行くので「まあ、ラルの食欲がでてきて、一定量食べられるようになってきたから、一応、良しとするか」と言いつつ、しばらくの間、スイーツを買いに行かされるのだろうと予測する。


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