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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第五章 謎の組織
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30-1 イータル ヴェンティへの依頼

 

 ショウとミランドは、庭に出るとテーブルに並んで座った。


「座ってから言うのもなんだけど、俺がいて大丈夫か?」

『大丈夫だと思う。前に呼んだときもいたんでしょう?』

「いたというか、話し終わったところへ行ったような感じだったな」

『そう。でも、私が呼ぶから大丈夫だと思う』

「ああ、そうだよな。じゃあ頼む」


 ミランドは真っ青な空を見上げると『空を()べる無限の旅人にて我が永遠の友。イータルヴェンティ。我が声に応えを』


「……そんな小さな声で聞こえるのか?」不思議そうに聞くと『大声出したら、近所の人達が何事かと集まって来ちゃうわよ』


「それはまあ、そうだけどさ」心配そうな顔をするので『彼らを呼ぶのに、声の大きさはあまり関係ないの。重要なのは、彼らを呼ぶときの決まり文句を言うかどうか。まあ、待ってみましょう」


「時間が掛かるのか? なら、お茶でも持ってくるぞ。ラルの様子も見てきたいし」

『風があるから、そんなに時間はかからないでしょう。ほら』空を見上げると、長いライトブラウンの髪をなびかせ、白いドレスを着た二人の女性が空から降りてくる。


「お久しぶりでございます、ラル様」

「ご機嫌いかかですか?」

 目の前に立つ二人を見て、目を丸くするショウ。(人が空から降りてきたって、こんな感じか?)


『ごめんなさいね。私はラルではなくて、代理のルーチス レイト、鏡の精なの』

「まあ、そうなんですか。では、ラル様はどちらに?」

「彼女なら家の中にいるわよ。訳あって外に出られないから、私が代理を務めることになったの」


「そうなんですか。それで、私たちにどのような用事があるのでしょうか?」

『まずはこれを読んでらえるかしら?』

 ショウが作成した依頼書を渡すと、二人一緒に内容を読んでいく。


「まあ! ここに書いてあることは本当なんですか!」

『質問はこっち』隣のショウを見ると「ここに書いてあることは本当なんですか?」

「エッ、あ、ああ。キラの総責任者から直接聞いたことだ」


「キラの総責任者ですか?」

「総責任者と言えば……」二人が顔を見合わせるので「俺を疑ってる?」


「いいえ。あなたは前にお会いしたことがありますので。この前、ラル様に呼ばれたとき、一緒にいらした方ですよね?」

「ああ、あの時は組織のメンバーを誘導してくれてありがとう」

「あれくらい、いつでもやります」


「で、なんだっけ? そう、そこに書いてあるとおりのことが起きはじめてるから、幾つか調査をお願いしたいんだ」

「ここに書かれてる調査内容ですね?」

「そうだ」


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