29-2 事件の真相調査
ラルはまた部屋に戻って額のチップを取ってくると元の席に座り、PCのキーを叩くと『彼女たちを呼ぶのに、声を掛けないといけないの』
「なんて言うんだ? 俺が呼んでも大丈夫か?」
ラルはショウの顔を見るとキーを叩く。「わかんない」
「だろうな」
「あ!」突然、何かを思い出すと、再び自分の部屋に駆けこむ。
「走るな! まだ体調が良くなってないんだぞ!」
しばらくして戻ってきたラルの手に、ミランドの手鏡が握られていた。
「ああ、彼女に呼んでもらうのか」
その後、ショウが大陸の地図を入れた依頼書を作ると、ラルが手鏡をショウに渡す。
「ああ」
「わかった、俺が呼ぶよ」手鏡を受けとるとテーブルの上に立てかけ「ミランド」声を掛けると、ケッドマンの屋敷にいたときのラルの姿をしたミランドが現れる。
「久しぶりね。あら、ラル、なんで元の姿でいるの? それに、また痩せたでしょう」開口一番、姿と顔色の悪さを指摘する。
「あ、ああ……」
「ショウ。どういうこと? 何やってんの?」
「気を付けてはいるけど、いろいろとあったんだよ」
「だとしても、姿は戻ってるし痩せたし、前より顔色が良くないじゃないの
「その事はあとで話をするから、今は急いでやってほしいことがあるんだ」
「……何?」
「実は」現在の状況とラルの状態を話すと「姿が戻らない上に話せないの!」
「……ああ」
「なぜが、あ、だけは出るんだ」
「あ、だけ?」
「それで、ラルの代わりに、イータルヴェンティを呼んでほしいんだ」
「わかった。で、どうやるの?」
「ここに地図入りの依頼書を用意したから、この内容のとおりに説明してほしい」プリントしたものを渡すと早速目を通し「うわあ、こんな事が起きはじめてるの?」
「だから、一刻も早く原因を突きとめたいんだ」
「どこで呼ぶの?」
「前にラルが家の庭で彼女たちを呼んだことがあるから、同じ場所がいいと思う。どうだろうラル」
「ああ」頷くので「よし、決まり。じゃあミランドと行ってくるから、ラルはここで待ってろ」
「ああ?」
「一緒に来るなら変装してこい」
「ああ?」自分を指さすので「それとも、ミランドに別の人物になってもらって、口パクで、腹話術のようにミランドに話してもらうか?」
「……ああ」不服そうな顔をするので「じ
「……ああ」不服そうな顔をするので「じゃあミランド、頼むよ」
「ラル、戻ってきたら説明内容を話すから、待ってて」ラルの向かいに立つと、今のラルの姿をコピーする。
「すげえ。種も仕掛けもない本当の魔法だな」目の前で繰り広げられるイリュージョン。「完コピはすごいけど、痩せ方や顔色までマネなくていいだろう。もし他の人がきて顔を合わせたら、心配して医者を連れてくるかもしれないから、普通の状態にしてくれ」
「ああ、そうね」すぐに調整すると「こんな感じでいい?」
「ああ、いい感じだ。ラルも、このくらい太らないと倒れるからな」




