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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第五章 謎の組織
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18-1 できつつある新たな道

 

 次の日の晩、またグロサリーストアのリビングに一同が顔を揃えた。


 夕方、ジットから電話があって、招集が掛かったということで急いで食事をとり、ラルはまた額にチップを付けるとショウのバンダナを捲き、ジットと合流して向かった。


 全員の顔が揃うと「突然だが、支部へ行くことは取りやめになった」開口一番にスタンが言うので「なぜだね?」向かいに座っているジットが聞くと「あなたに会いたいとヘッドから連絡があったからです。そういうことなので、本部へ案内します」


「俺たちもいいのか?」ジットの隣のショウが確認すると「君たちも一緒に、とのことだ」

「そうか。で、出発はいつだね?」

「まだやることがあるので、三日後を予定してる」

「三日後か」


「動けるか?」スタンがラルを見ると「大分良くなってきたから、大丈夫よ」


「この村の人達はどうされるんですか?」と聞くテッドに「私たち以外の村人はここに残る」ジットが答えると「申し訳ないね。俺たちには子供がいるんでね」話に入るグロサリーストアの主人に「君たちにはずいぶんと世話になったね」


「一緒に行けなくてすみません」

「家族を大事にしてくれ」

「……はい」

「では、三日後のお昼までに出発できるよう、準備してくれ」スタンが締めくくる。


 帰り道「三日後出発だから、支度は急ぐことないだろう?」ジットが聞いてくるので「大方の荷物はまとめてあるので、そんなに時間はかかりません」ショウが答えると「そうか」


「この前、あなたが言ったとおり、組織のトップはあなたの知り合いらしいですね」

「会うまでは断定できないよ」

「まあ、そうですね」


「本部まで長い道のりらしいが、体調は大丈夫かね?」ラルを見るので「はい。良くなってきましたので」

「そうか。しかし、無理はしないようにな。この大陸の暑さは半端じゃないからね」

「はい。気を付けます」


 ジットと別れて家に入ると、早速、ラルが自室で身の回りのものを片付けはじめるので「まだ時間はあるんだ。今やらなくていいだろう。ゆっくりしてろ」

「でも」

「急いでやるほど荷物はないだろう」

「……そうだけど……」

「お茶を入れてくるから、横になってろ」


 部屋から出ていくと、しばらくしてティーセットを持って戻ってくる。


「ちゃんと寝てるな」

「迷惑かけられないから」

「俺のことは気にするなと言ってるだろう」

「でも……」


「そうだ。さっきメールをチェックしたら、グループから、急に姿が元に戻ったことについての返信が来てた」

「なんて書いてあったの?」


「同じ事例がないかメンバーに確認したところ、数件、同じことが起こってることがわかったらしい。

 そこで、共通することがあるか調べるので、お前のデータを送ってほしいそうだ。

 メールに質問書が添付されてた」


 ラルにノートPCを渡し「それと、薬の組み合わせで一時的に姿を変化させることができるそうだ。以前、同じことが起きた前例者が発見したらしい。それもメールに書いてあるから、試せるか確認して、大丈夫であれば飲んでみろ」


「わかった」PCを開くとメールをチェックする。


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