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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第五章 謎の組織
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15-4 これからの行動に付いて

 

「で、これからどうするんだ?」スタンに聞くと「最初に言ったが、すぐに移動することはできない。もう少し情報を確認してからになる」


「私たちのことはもういいのかね?」確認するジットに「今回は。これから今日わかったことを本部に連絡するので、返事がきたら連絡する」


「できれば一週間、待ってくれないか?」と言うショウに「なぜでしょうか?」聞き返すテッド。


「相棒が体調を崩してるんだ」ラルを見ると「今の彼女に長距離移動は無理だ。もう少し、休養が必要だろう」ジットも心配そうな顔をして「隣の領主の屋敷に潜り込んでいたとき、何かあったのかね?」と聞いてくるので「いえ。ここに来る前、調子を崩してしまって、回復してから来たんですが、病み上がりだったので」


「それで潜り込んだのかね?」

「まあ、いろいろと事情がありまして」

「ふむ……まあ、これ以上は聞かないでおこうか」


「こっちもいろいろ確認することがあるし、準備に時間が掛かる。どのくらいここに留まるかわからないが、なるべく早めに動けるようにしといてくれ」資料をまとめるスタン。


 その後、本部から連絡が来しだい声を掛けるということで解散となり、ジットと一緒にグロサリーストアから出て家に戻ると、再度、盗聴器類が取り付けられていないか調べる。


「今のところ大丈夫だが、組織の彼らが何をしてくるかわからないから、しばらくは用心しよう」

 ラルの部屋にティーセットを持ってきて、テーブルに座るショウがエアコンを点けると「とにかく時間ができた。出発まで、できるだけ体力を戻すことに専念しよう」


「何が原因なのか判れば対応できるのに」向かいに座るラルが額のチップを取ると元の姿に戻るので、フードをかぶる。


「焦るな。今は体力を戻すことだけ考えろ。他のことは俺が対応する」カップにお茶を入れて渡すと「ショウにばかり、負担を掛けられない」

「その身体で何ができるんだ。体力を戻すことが先だろう?」

 

 すると、ラルが紙に文字を書いて渡すので「これはなんだ?」

「グループのサイトに入るためのIDとパスワード」

「……いいのか?」


「……グループの許可は取ってある」と言ってお茶を飲みはじめ「私にもしものことがあったら、グループと連絡が取れなくなるから」


「お前にもしものことなんかない。そんなこと気にするな」紙をポケットに入れ「しばらくは俺がグループとやり取りするから、お前は何も心配せず、休んでろ」


 黙ってお茶を飲むラルに「必要な情報はちゃんと話すから」と言うと小さく頷く。


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