14-1 謎の組織との接触
二日後のお昼前、見知らぬ男たちが村へやってきた。
空腹だった彼らはグロサリーストアの店主の家でお昼をご馳走になり、その事を聞いた長老のジット爺さんは、ショウたちを連れてその男たちを訪ねた。
ラルはまた額にチップを付け、ショウに借りたバンダナをしている。
リビングに通されると、食事を終えた男たちと会った。
「この村の長老ジット爺さんだ」グロサリーストアの主人が男たちに紹介すると「初めまして。スタンと言います」
右端に座っているリーダーと思われる金髪の男が名乗り「端から、カイ、タキ、テッドです」紹介されると順番に頭を下げていく。
カイと名乗る小柄な男は茶髪にピアスを付けていて、タキは黒髪の痩身で冷たそうな目付きの冷静沈着型。テッドは一番若く見え、サラサラヘアの優等生のような雰囲気がする。
「この二人はわしの連れでショウとラルだ」ジット爺さんが紹介すると軽く頭を下げた。
「この度はご迷惑をお掛けしました」スタンがグロサリーストアの主人に頭を下げると「いや、このくらいのことは」手を横に振る。
「ところで、こんな辺ぴな村へどうして来られたんですかな?」ジット爺さんがスタンに聞くと「実は車のナビが使えなくなってまって、途中で道に迷ってしまったんです」
「それは災難でしたな。この大陸はいくつか妨害電波が出てる場所があるから、有線でないと電子機器類が使えない場所があるんだよ」
「そうなんですよね。まさか、こちら側に、新たに使えない場所ができていたとはわからなくて」
(妨害電波が出てる箇所があるだって?)意外なことを聞いて驚くショウ。(そういえば、ラジオは繋がるのにナビは使えなかった。特殊な電波を出してるということか)分析すると(彼らも妨害電波のことは知ってた。もう少し調査をしないといけないな)
「それにしても、何をしに来られたのかな?」
「それは……」
「隣の領地に用でもあったのかね?」
「エッ!」思いもよらない言葉を聞いて、一斉にジット爺さんを見るので「やはりな。でなければ、こんな所へ来るはずないからね」
「……そのとおりです」
「して、目的のことはわかったのかな?」
「いえ、大まかなことしかわかりませんでした」
「そうか」と言って腕を組む。
ジット爺さんには、彼らがどういうことを調べにきたのか、わかっているらしい。
「あなたは何者ですか?」スタンが警戒した目をすると「わしはしがない老人だよ」
「隠してもダメですよ。俺たちが何者なのか知ってて、あえて聞かれてる」
「ハハハハハッ! こんな辺ぴな村でも情報源はあるからね」と楽しそうに笑い「まあ、今さらあの屋敷を調べても、何も出てこないだろうね」
「そうでもないですよ。俺たちの調べでは、掏り人の組織から派遣されたメンバーに例の鏡を盗まれそうになったのを、逆に捕まえて、集めた鏡を奪い取ろうとしたところに、国際連合警察機構が乗り込んできて、掏り人の収集品とそこの領主が所有していた例の鏡、両方を押収していったそうです」
「それは面白い情報だね。なぜそこに国際連合警察機構が来てたのか、そこはわからないのか?」
「ここは情報が取れませんでした。なので憶測ですが、掏り人たちの動きをリークした者からの情報があったのではと、推察しています」




