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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第四章 無法大陸
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35-1 作戦完了


 そして、その場にはショウの友人であり国際連合警察機構、本部所属の刑事となった彼の姿もあり、その彼から計画完了の連絡がくると「問題なかったか?」

”ああ、大丈夫だ。ケガ人が数名出たが、軽傷だ”

「そうか」

”例の彼女も一緒なんだろう?”

「ん? 誰のことだ?」


”今さら何とぼけてんだよ。 一緒に行動してることくらいわかるぞ”

「まあ、俺一人で動いてたとは言わないが」

”ハハハッ! ずいぶんと遠回しな言い方だな。まあ、なんで彼女の存在を隠すのか、まだ理由を教えてくれないのか?”


「……今回はありがとうな。助かったよ」

” ……そうか。今、一緒にいるんだな?”

「また力を貸してほしいときに、連絡する」

“……そんなに特別な事情があるのか。わかった。話してくれるのを待つよ”


「……悪いな、レン」

” ……ショウ。一つだけ約束してくれ。もし命の危険が迫ったら、必ず俺に連絡をくれ”

「……ああ、わかった」

”必ずだぞ”

「ああ。じゃあ」


 話し終えるとイヤホンを外し、ケースにしまうと「終わったぞ」

 ショウが運転してきた四駆は一般用の埠頭に停まっていて、目の前には、対岸へ向かっている中型の船が見えている。


「私のことを聞いてきたの?」助手席に座っているキラが聞くと「まあな」

「私が一緒に行動してること、わかってるみたいね」

「何か事情があることは理解してくれてるから、心配するな」

「……そう」


「対岸の迎えには、近くにあるPFS支局のメンバーが来てるんだろう?」

「潜り込んでるグループのメンバーが来てる」

「そうか。無事に支局のメンバーと合流したと最終連絡待ちになるが、一応、初任務は完了したな」


 彼らを乗せた船が対岸の港に着くのは二時間後。その後、PFSに潜り込んでいるグループのメンバーと合流して、保護施設へ向かう。


「そういえば、この大陸の気が合わなくて、体調を崩した者はいなかったのか?」

「二十代の女性二人が合わなくて、胃痛が出たから胃薬を飲ませである。今は落ち着いてるけど、この事はグループに連絡してあるから、向こうで対処してくれる」

「そうなのか? じゃあ、もっと消化のいいものを買えばよかった」


 地下の男子トイレにある本当の隠し通路の出口は、ダミーの鏡の部屋の隠し通路の出口と真逆の森の中にあり、そこから脱出したキラたちは、出口先の森の中に隠しておいたレンタルの中型マイクロバスに乗り、キラが運転して、迎えに来ていたグループのメンバーと待ち合わせしている一般用の埠頭へ向かった。


 その途中、解放された安心感からか空腹を訴えてきた者が数名いたので、ショウに連絡して、食料を調達してもらっていた。


「そこまで気にしなくても大丈夫だよ」

「そうか。じゃあ、今頃、みんなで分けて食べてるだろう」



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