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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第四章 無法大陸
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34-2 作戦実行


 その後、ショウは一階に戻ってダイニングルームにいるダッケンに電子キーを渡すと「どうだった?」

「作戦どおり、クラッカーがあとを追ってる。隠し扉は開かないようにしてきた」

「隠し通路の出口先で待機してる警備員に連絡したから、時期に捕まるだろう」


「逃げられる可能性はないのか?」

「ない。そういえば、煙はまだ引いてないか?」

「いや。換気が始まってたから、時期に収まるだろう」


「わかった」ダッケンは小型マイクのスイッチを押すと、パフィオが仕掛けた地下電気室の発炎筒を回収するよう指示し「ワリッキーはどうした?」

「お宝を幽閉してる特別室の応接室で、騒動が収まるまで見張ってる」

「……そうか。ニヤけた奴の顔が浮かぶな」


「そういえば、チーガスが姿を消したようだが、大丈夫か?」

「心配するな。奴には停電になる前、メインホールで発信器を付けたから、行先はわかる」

「では、追ったほうがいいな」

「ああ。裏の倉庫に四輪が置いてある。行先がわかり次第連絡する」


「まずはどこへ向かえばいい?」

「港へ向かってるようだ。きっと運搬用の埠頭(ふとう)だろう。そこで奴と落ち合う予定なんだろう」

「わかった。途中で変更があったら教えてくれ」

「ああ、頼んだぞ」


 ショウはダイニングルームから出ると食堂の先にある警備室へ向かい、睡眠薬入りの紅茶で眠っている警備員を確認すると、警備室の奥のドアから外へでて裏の倉庫へ向かった。

 中に入ると左端に置いてある四駆に乗りこみ、エンジンを掛けるとリモコンでシャッターを開け、外に出ると裏門を抜けて埠頭方面へ向かう。

 


 それから間もなく、鏡の部屋のダミーの隠し通路の出口で、パフィオとクラッカーが待ち構えていた国際連合警察機構の刑事に取り押さえられた。

 ダッケンの指示で待機していた警備員たちは、すでに警察機構に連行されていて事情聴取待ち。


 運搬用の埠頭でパフィオが来るのを待っていたチーガスも、待機していた警察機構の刑事に囲まれ、抵抗空しく逮捕された。


「不法逮捕だ! 罪状を言え! 弁護士を呼ばないと何も話さないぞ!」

「相棒が白状しても、同じことが言えるか?」

「……相棒? 誰のことだ?」


 そして、ケッドマン会長率いるダッケンたちも驚いていた。


 国際連合警察機構は、前年に全世界の食料危機に関する報告書が世界会議で発表され、その場で発足された世界規模の警察機関で、無法大陸を根城とする裏社会の権力者に対抗する機関として注目され、本年度から本格的に活動をはじめていたからである。


 そのため、今回の運輸協議会議を発足し、対抗措置を講じたところだっただけに、衝撃は少なくなかった。


「なぜ奴らがこの大陸にいるんだ! 誰が上陸を許可した!」

「早急に調べます」ダッケンが調査指示を出す。


「会長、我々は大丈夫でしょうか?」副会長が心配そうに聞くので「この大陸で勝手なことはさせんよ。大丈夫だ。みなも心配するな」

 しかし、ダイニングルームにいる招待客は事情聴取のためホテルに帰ることが許されず、会長宅に泊ることになった。


 その後、クラッカーはパフィオたち()り人の仲間ではないことが証明され、のちに釈放されたが、狩り人として、幾多の不法侵入と器物損害等、様々な犯罪を繰り返していたことがいくつかの防犯カメラの映像で判明し、再逮捕された。


 ダッケンは、地下の鏡の部屋にあるダミーの隠し通路から入ってきた刑事たちが、捜査のために一階のダイニングルームへ上がってきた時、会長が残りのメンバーを連れて屋敷から出るよう指示していたため、捕まることはなかったが、逃げたのはダッケン一人だけ。


 ワリッキーは強力な睡眠薬が効きすぎて、男子更衣室の掃除用具入れの中でぐっすり寝ていたからだ。


 そして、チーガスたち()り人グループが、盗んだ鏡を保管していた向かいの港の倉庫では、PFS支局のメンバーと国際連合警察機構が、協力してすべて押収していた。



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