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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第四章 無法大陸
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27 計画の打ち合わせ

 

 ランニングマシーンで走りはじめて二十分が過ぎたころ、トレーニングウェアを着たキラがジム室に入ってきた。


 するとダッケンが気付き、近くへ行って声を掛ける。「体調はどうだ?」

「ああ、もう大丈夫だよ」

「そうか。顔色もいいし声も出てる。寝不足だったのか?」

「ちょっとね。さっき少し仮眠を取ったら良くなった」

「まあ、無理するな」

「気を付けるよ」


 話し終えるとキラは隣接するロッカー室へ行き、荷物を置いて運動前の検査を受けると、ストレッチをするために、ショウの横を通って奥のヨガスペースへ行く。


 十分後、ショウのランニングマシーンが止まるとキラに声を掛け、ロッカーからタオルを出すと、隣の休憩室へ行く。


 入ってすぐのところにある冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取りだし、一つをキラに渡して「お前はどっちだ?」と聞くと「代役」返事をして水を飲む。


「そうか」部屋の奥の椅子に並んで腰掛けると「ああ。本物は、ちゃんと携帯を枕元に置いて寝てるよ」

「エッ? ああ、そうか」約束を守っているので一応安心すると「あいつから、今夜の事について聞いてるだろう?」

「聞いてる」


「……ドングリは、預かったか?」

「ああ、預かったよ」

「……本当に、あの中に、大量の気のエネルギーが入ってるのか?」

「信じられない?」

「普通は信じないだろう?」


「まあ、そうだね」クスッと笑うので「何がおかしい」

「騙されてる感があるって顔してるから」

「……当然だろう」

「人間にはわからないだろうけど、僕でも、持ってるだけですごいエネルギーを感じるよ」

「ヘェ、そうなのか」


「なんか、変な奴らが動いてるんだろう? 大丈夫なのか?」

「今、動向を監視してるよ」

「何者なんだ?」

()(びと)らしい」

「泥棒? はち合わせしてるの?」


「まあな」ショウはため息を吐くと「じゃあ、適当に運動したら部屋に戻ってくれ。今夜は午後九時半前に迎えに行くから、それまでに準備しといてくれ」

「了解」

「くれぐれも、二人いるとバレないように気を付けてくれよ」

「わかってる」返事をすると、それぞれジム室へ戻って運動を始める。



 その後、ミランドは三十分ほど運動すると、汗を拭きながら部屋へ戻り、ショウは昼食の時間まで運動すると、シャワーを浴びて部屋へ戻った。


 着替えたあと、イヤホンを付け直して一階の隠し扉奥の食堂へ行くとミランドがまだ来ていなかったので(声を掛ければよかった)腕時計を見ると十二時を十分過ぎている。


 その時、ダッケンが入ってきて、深刻そうな顔をして空いている席に座るので、気付いたワリッキーが向かいの席に行って「どうした。何かあったのか?」


「ああ、ちょっとな。次の予定が、少し後ろ倒しになりそうなんだ」


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