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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第四章 無法大陸
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18 ターゲットの屋敷へ

 

 翌日のお昼過ぎに迎えの車がくると後部座席に乗りこみ、執事やメイドさんたちに見送られて会長の屋敷へ向かった。


「すごい森だな」ショウが道路の左側に続く鬱蒼(うっそう)と茂る森を見ると「ここら辺一帯は全部、会長所有の土地でございます」運転手が説明する。


(これだけの自然が残ってるということは、相当数の彼らを幽閉してるという証拠だな)


「手付かずのままにしてるんですね?」キラが聞くと「はい。手を付けず、そのままにしておくようにとの会長のご命令でございます」


 その森が終わると、中世の貴族でも住んでいるかのような、壮大な屋敷が姿を現した。


(すげえ。まるで舞踏会(ぶとうかい)に出向くお貴族様たちが出てくる映画に出てきそうな屋敷だな)半分呆れて目の前に見える巨大な門を見る。


 その門を通って車が玄関前に着くと、センサーでも付いているのかすぐにメイドが数名出てきて「いらっしゃいませ」口を揃えてお辞儀すると、執事らしき無表情の若い男性が「お部屋へご案内いたします」と、機械が話しているような口調でしゃべり、荷物を持つと玄関へ案内する。


 屋敷内に入ると、気付かれないようにどこに何があるのかをチェックし、二階へ上がるとそれぞれの部屋に案内され「ご昼食後、試験会場へご案内いたします」と、例の機械的な言い方をすると、執事たちは階段を下りていった。


 ここには部屋どうしを繋ぐ続きドアはないようだ。


 キラはバッグから例の機器を取り出すと盗聴器等、仕掛けられていないかチェックをはじめ、そこへドアがノックされたので慌てて機器をしまい「はい」返事をするとショウが入ってきた。


「もう、ビックリさせるなよ!」

「チェック中だったのか?」

「まあね」

「なら話は早い。貸してくれ」

「いいよ」バッグから出して渡すと「使い方はわかるよね?」

「ああ、大丈夫だ」


 ショウが部屋に戻るとキラは南側の窓のところへ行き、外を見ると、整えられた庭の奥に広がる森が見える。

 ここも周りを手つかずの森が取り囲んでいた。


(最初のターゲットの屋敷に、こんなに早く潜り込むことができたなんてね。しかも、有力な情報も手に入れられて、今のところは順調だな)


 そこへ、チェックを終えたショウが機器を返しにきた。

「大丈夫だった?」機器を受け取ると「今のところはな」キャビネットの上にあるティーセットでお茶を入れはじめ「飲むだろう?」

「熱くしないでよ」

「相変わらずの猫舌だな」

「体質だから治らないよ」バッグに機器をしまう。


「午後の試験の後、狩り人のアシストとして雇われてる連中と顔合わせをするだろう。その時、誰がチーガスと組んでるか、それとなく探ろう」

「その前に、どんな連中がいるか、確認しないといけないよ」

「そうだな」ティーカップを持ってきて渡すと「ここに来たとき、奥の部屋からチーガスの声が聞こえてきた。乗り込んできてるということは、作戦を開始したんだ」


「準備が整ったから。それは、僕たちが来たからなんじゃない?」一口飲んで「アチッ!」

「まだ熱いか? 水で薄めると味がなくなるから、冷めるまで待て」

(ぬる)くって言ったのに……フー、フー」

「向こうも、俺たちのことをいい隠れ(みの)だと思ってるかもな」

「それはあり得るね」


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