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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第三章 運命の輪が作るストーリー
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21-1 現状調査

 

「なるほどね。では、アイツのケアを頼むよ。君の部屋は二階だ。案内するよ」立ち上がるショウに「ありがとうございます。でも、それはあとでいいです」


「エッ?」

「あなたと話がしたいんです」

「俺と?」

「本当に出ていくつもりなのか、確認したいんです」

「……その事か」元の場所に座りなおす。


「彼女の代わりが来たら出ていくと言われてるそうですが、今も変わりませんか?」

「……ああ、そうだな」

「いいんですか?」

「いいとは?」

「彼女と一緒に行動することをやめていいのか? と聞いてるんです」


「それは、俺が決めることじゃない」

「グループが決めること、ですか?」

「グループとアイツが決めることだ」

「ショウ……」

「グループからは、不安要素は作りたくないと連絡が来てるそうだ。ただでさえ大変な状態なのに、重荷にはなりたくない」


「不安要素は作りたくないという言葉を、どう理解してますか?」

「……正直、どう理解したらいいか迷ってる」

「そうですか」

「……君が、グループ代表か?」

「そうです」

「そうか。で、どんな決定なんだ?」

「その前に、幾つか質問させてください」

「質問?」


「そうです。なぜあなたは、そこまで僕たちに協力してくれるんですか?」

「なぜ?」


「あなたの親友が僕たちの仲間であって、その彼らが狩りで捕まって餓死したことがPFSに入った動機だと報告書に書いてありました。でも、救出活動を続けていったら危険が(ともな)うでしょう? 命が危険に(さら)されることが起こります。なのに、なぜあなたがそこまで協力してくれるのか、僕には理解できないんです」


「親友が餓死したと聞いたとき、俺は君たちを助けると決めたんだ。あんな(くや)しい思いは二度としたくない。それに、危険が伴うことは最初からわかってた。しかし、君たちを助けることは、人間を救うことにもなるんだ」

「……そうですね」

「今のまま行けば、いずれ人間は(ほろ)びる」

「……ええ」


「現に、世界の至るところで餓死してる人達が年々増えてる。犯罪も多くなった。秩序も乱れだしてる。こういう言い方をすると、結局は人間のためにやってるんだと思うだろう。確かにそういう気持ちはある。でも、君たちを助けたいという気持ちのほうが強いことを、知っててほしい」


「彼女のためではないんですか?」

「エッ?」

「キラの、いえ、ラルためではないんですか?」真っ直ぐショウを見て「あなたが彼女の本名を知ったということはわかってます」

「報告が行ったのか」

「はい。質問の続きですが、いくら親友がひどい目に遭ったといっても、ここまでしてくれるには、もっと大きな要素があると思うんです」


 黙るショウに「違いますか?」と聞くと「……確かに、違うとは、言い切れない……」

「……そうですか。その気持ちは、同情からですか?」

「……よくわからない。同情なのか、別の理由なのか……」

「……そうですか」

「最初は、君たちを助けたいという気持ちで動いてた。しかし、アイツに会ってからは……」


「では、その彼女の正体を知って、どう思いましたか?」

「エッ?」

「彼女の本当の姿を見て、どう思いましたか?」

「どうって……」

「欲しいと、思いませんでしたか?」

「何だって?」

「正直に答えてください」


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