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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第三章 運命の輪が作るストーリー
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19 代わりのメンバー

 

 その日の夕食後、リビングで食後のお茶を飲んでいると「お前の体調が戻ったから、これからの事について話したい」とショウが声を掛けてきた。


「グループは、俺のことについてなんと言ってるんだ?」

「……不安要素は、作りたくない」

「消せって?」

「……そうね」

「まあ、それが妥当だな」

「……」

「どうするかは、お前に任せる」


「ショウ」

「お前が決めろ」

「いいの?」

「……ああ」

「目標があるんじゃないの?」


「……代わりメンバーの手配はまだ付かないのか?」

「今朝、手配ができたと連絡がきたわ。二・三日中に来る予定よ」

「そうか。じゃあ準備をしとかないといけないな。二階奥の部屋が空いてたな」カップを置いて立ち上がるので「いいわ。私がやるから」

「いい。俺がやる」立ち上がろうとするキラを止めて、二階へ上がっていく。



 二日後のお昼近く。

「すみませーん! お荷物を届けに来ました!」

 玄関から声を掛けられ、出てみると、大きなトランクが二つ、配達人の足元に置いてあった。


「ここにサインをお願いします」

 配送伝票を差し出すので受け取ると、差出人のところにアルバート・トライアンと書いてある。

 サインをして伝票を返すと「毎度」配達人は明るく笑って帰っていった。


「何か来たのか?」ショウがリビングから顔を出すので「ああ、これ。代わりのメンバーの荷物だから、部屋に運んでくれる?」

「ああ」部屋から出てくるとトランクを両手で持ち、二階へ上がっていく。


 それから二時間後に本体がやって来た。

 玄関の呼び鈴が鳴ったのでキラがドアを開けると、どこかで見たことのある顔が笑顔で立っていた。


「ああ、キラさん、お久しぶりです」

「ハ?」

「僕ですよ。以前、幽閉されて、餓死しそうだったところを助けていただいたアルバートです」

「アアッ! どこかで見たことのある顔だと思った! 身体の調子はどう?」


「まだ本調子ではないんですけど、だいぶ良くなりました。リハビリも兼ねて、ここの任務を(おお)せつかったんです」

「じゃあ、あなたが代わりのメンバーなの?」

「はい。よろしくお願いします」


「そう。さあ、入って。ショウもビックリするわ」

「ああ、彼と会う前にあなたと話がしたいので、どこか部屋を用意してもらえますか?」

「話し?」

「はい」


 ショウに会わないように奥の客間へ案内すると「すごい所に滞在してるんですね」中に入ってから周りを見回して驚いている。

「グループが手配してくれたのよ」ソファに案内してティーセットを持ってくると、お茶を入れはじめる。


「いつもこんな感じなんですか?」

「まさか。グループに確認したら、ホテルよりウイークリーで借りるほうが安かったんですって」

「ヘェ、そうなんですか。古い都市だからでしょうか」

「そうだと思うわ。はい、お茶どうぞ」

「ありがとうございます」受け取ると飲みはじめる。


「それで、話ってどんな事?」

「もちろん、彼、ショウとのことについてですが、その前に、ダークルーラに捕まったときのケガの治療をしますので、捕まったときの状況を教えてください」


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