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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第三章 運命の輪が作るストーリー
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16-1 精霊がいる場所

 

「ウワッ!」驚いて後ずさるショウに「彼女たちはフロス アクアエ。水の精霊よ」

「なに? 水の精霊?」理解できず、驚きの目で彼女たちを見る。


「なんで笑ったの?」キラが理由を聞くと『だって、ラルの言うとおりに動くんですもの。それがおかしくって』

「ラル?」聞きとめるショウ。

「シッ!」慌てるキラ。

『いっけなーい!』焦るフロス アクアエ。


「ラルってどういうことだ?」

「なんで余計なこと言うの!」

『ごめんなさい!』


「おい、どういうことだ?」キラを見ると、ヤバい、という顔をして俯く。

「おい」

「……あとで、説明する」

「……わかった」

「また、森へ行ってと言っても、聞いてくれないでしょうね」

「このままのほうがいいね」

「じゃあ、ちょっと後ろに下がってて」


 言われたとおり後ろに下がると、キラはしがみついているモミの木の大木に声を掛けはじめる。


「大いなる大地に鎮座(ちんざ)する、この地を治める神木に宿りし精霊よ。その偉大なる力を我れに」


 言い終ると大木が光りだし、淡い光がキラの身体を包み込んでいく。



 何分経っただろう。フッと光が消えるとキラが立ち上がり「フウ」と息を吐く。

「立ち上がったりして平気なのか?」目を丸くショウ。

「とりあえず大丈夫よ」額のチップを取って髪を掻き上げると銀髪がブラウンに戻り、瞳の色も元のブルーグレーになる。


「一体、どうなってんだ?」困惑するショウを見てフロス アクアエたちがクスクス笑い『初めて見たら驚くわね』と言うので「ああ、驚いたよ」

「あなたたちが笑ったからややこしくなったのよ」

『……ごめんなさい』バツが悪そうな顔をして謝る。


「精霊は、本当にいるのか」

「私たちは、自然界と人間界のバランスを保つ役目を持ってるのよ。そのため、どちらにも適応できる能力を持ってるの」

「だから、そうやって変われる」

「ええ。そのため、私たちがいる所は、自然が失われることなく維持されるのよ」

「反対に、いなくなった所はそのバランスを失い、砂漠となっていくのか」

「そうね……」


「では、お前たちがいなくなると、この世界はどうなるんだ?」

「さあ、どうなるかしら」

「人間は今、自分で自分の首を絞めてるのか」

「自滅への道を歩んでいることは確かね」

「なら、この事を公にすれば、幽閉してる奴らも解放するんじゃないか?」

「それはないわ。それどころか、ますます狩りはひどくなるでしょうね」

「なぜ?」


「人間のエゴよ。私たちを使って、他の土地を支配しようとするでしょうね。

 人間は砂漠地帯では生きていけない。そこに付け込んで勢力を広げようとするわ。

 そうなると秩序はなくなり、力あるものが世界を支配するようになる。

 国単位で貧富の差が激しくなり、混沌(こんとん)とした世の中になる。

 だから私たちは、人間が独自で歩きはじめたとき、姿を消したのよ」


「裕福になればなるほど、人間のエゴはむき出しになるからな」

「あの鏡が見付かるまでは、何の問題もなかった」

「そうだ。ダークルーラはなぜ存在するんだ?」

「……どういうところにも、裏切り者はいるわ」小声で答えて湖を見る。

「では、あの鏡を作ったのは」

「そう。人間と手を組み、両方の世界を乗っ取ろうとした、裏切り者が造ったものよ」


「そいつらはどうなったんだ?」

「その時の国王と戦って、消滅したわ」

「……その時に、鏡のことを聞き出せなかったのか?」

「いいえ。全部処分したはずだった」


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