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2-2 依頼来た

先週はテスト勉強で更新できませんでした。

すみません。

おかげでテストは…結局撃沈でした……。


…………暇だ。










最近万事団という部活の需要を疑い始めたヒデです。なんせこの前の不良騒動から約半月。もう5月になるというのに全く依頼が来ないのです。


ケンは女子2人に絡みにいってシカトされてるし、ノブとリオはイチャイチャニャンニャンだし、レイに至っては椅子を組み合わせて作った簡易ベッドで寝てる。


ちなみに同じ部活メンバーということでみんな呼び捨てしあう仲になった。仲良くなってよかったよかった…ここって出会いサークル?


頭イテェ……。






コンコン


!!!!


「ケン!!誰か来たぞ!!」


これで暇という呪縛から解放だぜ!!


「気のせいだろ、来るわけねえだろバカ。レイちゃわーん!添い寝してあげよーかぁ!?ってうわぁ!!ちょいちょい!!変態じゃないよ俺だって俺!!オレオレ詐欺!?意味わかんないよぐはぁ!!」


バカはお前だ。つーか万事団設立したのお前じゃなかった?

寝ぼけたレイに木刀で殴りかかられてるケンを見て満足。さぁてさっき買ったコーヒーでも飲んで一服するか…何か忘れてる?


「あのー!!すみませーん!!入っていいですか!?」


あぁ忘れてた…今行くよ〜


ガラガラ


「あ…やっと気づいてくれた」


ドアの前にいるのは俺より小柄な銀縁眼鏡の少年。学ランのバッチから見るにどうも1年生のようだ。


「ごめんごめん。どうぞ、入って」


言われるままにはいって来て適当な椅子を選んで少年Aを座らせた。この呼び方じゃ少年犯罪犯したみたいだな。


「名前とクラスは?」


「1-2、矢萩悟です」


矢萩と名乗る少年は顔を俯かせて小さな声で話す。周りの状況に怯えてるみたいだ。


「依頼人か?」


「あ……はい…」


「ノブ、お前顔恐いんだからもっと優しく話しかけろよ」

「顔が恐い人私は好きだよ……キャー言っちゃった言っちゃった!」


「リオ、黙れ…今大声出されたら頭に響く…」


「ご…ごめん」


「あ…あ…」


厳つくてデカいノブに、真面目そうな矢萩には近寄り難そうなリオ、寝起きで不機嫌なレイ、さらに一体の屍が転がっているこの状況に矢萩は相当ビビってる。


「周りは気にしなくていいよ…で、用件は何?」


できる限り優しく話しかける。俺にまでビビり始めたら逃げられてしまう。


「えと、僕の両親が明日旅行に行っちゃうんで、僕家に1人なんです」


「うん、それで?」


「あの…夜1人なのは怖いんで…その…あの…」


「家に居たらいいんだな?」


「はい」


はぁ…こいつ小学生?…パパとママの代わりをして欲しいってか。でもどうせ暇だしみんなでお泊まり会っていうのも悪くないな。よし、引き受けるか。


「お前よぉ…1人で寝ろよ。もう高校生だろ?」


余計なこと言うな!!俺じゃないよ?俺の脳と口は永遠の友情を誓ってるから口だけが暴走するなんてことはない。


「ノブ、いいじゃんか。どうせ暇だし」


「そうじゃねえよ。こういう親に頼らないと何もできないって奴は突き放してやるのも必要なんだよ。親もそう思ってこいつ残して旅行行ったんだろ」


なるほど…そういう考え方もできるな。


「ちゃんとした考え持ってる人って素敵よね〜、キャー言っちゃった言っちゃった!!」


「うるさい…」


「す、すいません…」


何かリオのキャラ壊れてない?



「ま、そういうこった。1人で頑張るんだな」


ノブがそう言うと矢萩は俯いたままボソッと呟いた。


「出るんです…」


「ん?」


「出るんです…僕の家幽霊が!!」


「なに?例えばどういったことが起きたんだ?」


ノブが聞くと矢萩はゆっくりと語り出した




「僕があの家に引っ越したのは去年の夏でした。異常に安い物件を見つけたので両親は喜びすぐに契約しました。僕は曰く付きじゃないかと反論しましたが全く聞いてもらえませんでした。

案の定その家は曰く付きでした。両親が寝た後に僕が二階で寝ているときに、誰も居ないはずの一階から子供が跳ね回るような音や笑い声、子供を叱りつけるような声がはっきりと聞こえてくるんです。引っ越しを提案しても両親には全く聞こえないらしく僕の話を信じてくれません。

その音が聞こえるのは夜だけなので今までなんとか我慢して来ましたが…家に独りきりとなるとどうしても不安で…だからお願いします!」


「なるほどな…俺は行ったほうがいいと思う」


「私も行きたい!」


「私は…どっちでもいいよ……寝よ」


「俺は絶対嫌だ!」


「俺も反対だこいつが壁を乗り越えるべきだ」


いつの間にか蘇ったケンとノブは反対する。

ちょっとからかってやるか


「なんだ?2人とも幽霊怖いのか?」


「馬鹿やろう!!ノブはともかく俺が幽霊なんかにビビるわけないだろ!!」


「そう言うお前が一番ビビってるじゃねえのか!?ヒデがそこまで言うなら俺は行く!!ケンは怖いから無理か?」


「何言ってんだ?俺に怖いものなんかねぇよ!!お母さんの幽霊を落としてやんよ!!」


「じゃあ俺は子供は手なづけてやるよ!!」


単純な奴ら…おもろいけど。


「で、結局行くんだな?」


「「もちろん!!」」


「そういうことだ矢萩。詳しい打ち合わせに入るぞ」



「はい!ありがとうございます」


矢萩はパァ、と明るい顔になった。


「安心しろ矢萩くん。このケン様に全て任せろ。あのノブとかいうのは頼るなよ、あいつチキンだから」


「ケンを頼ると土壇場で裏切られるからな、俺をどんどん頼ってくれて構わないぞ」


「なんだと!?」


「なんだぁ!!」


「うるさい!!寝れないだろ!!」


「「すいません」」


やっぱりこいつらおもしれ。



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