表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LOVE DAYS  作者: 美環
37/44

番外編3〜育美、五歳。最悪男との出会い〜

「LOVE DAYS」の番外編第三段。育美の嫌な過去を公開しつつ、育美の誘拐事件の続きと繋げたいと思います。m(_ _)m


私は夢を見ていた。とても懐かしく、そして最悪な・・・。







私は当時、五歳だった。普通の幼稚園に通うごく普通の女の子だった。あいつが来るまでは・・・。


七瀬は、私が年中組の時に引越して来た。その時にあいつは私にひとめ惚れしたのか、すぐに私に近づいて来た。


「俺、篠崎七瀬。よろしくね。」


「私は緒形育美。よろしくね。」


その時の私は、異性のことには何も思わず、普通に話しかけていた。しかし、今思うとそれが間違いだったのかもしれない・・・。その日から、あいつは私にべったりになっていた。

「育美、おはよう。」


「育美、一緒に遊ぼう。」


「育美、お弁当美味しいね。」


「育美、一緒に帰ろう。」


七瀬は一日に何度も何度も『育美、育美。』だった。他の女の子には目もくれず、育美にぞっこんしていた。まるで私は、七瀬に全てを監視されているようだった。


そうして過ごしている内に、私は幼稚園を休むようになった。七瀬がいると息が詰まりそうだった。お母さんに嘘をついてまで必死で休みたいと言った。しかし、さすがに何日も休むと怪しまれるので、時々行くしかなかった。七瀬は、私が幼稚園を休んだ分、徹底的に付きまとってくる。

幼稚園の先生に相談してみたが、『七瀬君は育美ちゃんのことが好きなんだから。

』と言って、全く相手にされなかった。

思い余った私は、車に跳ねられて死のうと決意した。

もう、こんな生活送りたくない。あいつといるのが苦しいと言って、バイクに跳ねられた。幸いにも、足の骨を折る程度で済んだ。事情を知った七瀬の両親と幼稚園の先生は、泣きながら謝罪をした。しかし、どんなに謝っても七瀬はなんとも思ってない。自分のしたことが悪いことだと言うことに気づいていないのだ。


そして一ヶ月後。七瀬の家族は遠い所に引越すことになった。七瀬は、引越しの日に私の家に来てこう言った。


「また、育美に会いに行くからね。」






「いやああああああ。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ