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LOVE DAYS  作者: 美環
24/44

ライバル現れる!?

育美の心の中が読めます。かなり、言葉遣いが悪いです。


夏休み。育美と千里は楽しい日々を過ごした。一緒に図書館へ行ったり、プールで遊んだり、デートや夏祭りに行ったり、一緒に勉強したり、お泊まりデートしたり・・・楽しい夏休みを過ごした。






そして、早くも二学期になった。しかし、その一週間後に大事件が起きた。


「ええ〜〜!?アイドルの紅井萌がこの学校に転入してくる!?」


一時間の休み時間。育美は真奈美達とおしゃべりしていると、なんとアイドルの紅井萌がこの学校に転入してくるという話が出てきた。

紅井萌くれない もえとは、今十代の中高生に大人気のアイドルで、女の子はもちろん、特に男の子に大人気である。愛くるしい顔立ちに派手な格好が若い子の支持を得ているが、女王様以上にワガママで『お前のものは俺のもの。俺のものも俺のもの。』が合言葉のアイドルだ。


そして、ホームルームが始まり、ついにお待ちかねの転入生がやってきた。


「紅井萌です。どうぞよろしくお願いします。」


一オクターブ高い声で首を傾げて自己紹介をするアイドル。それを見て、クラス中の男子(千里を除いた)が待ってましたとばかりに大歓迎したのだ。


「じゃあ、紅井さん。君の席は・・・」

「いや〜ん。先生、緊張し過ぎ〜。萌でいいですよ〜。」


甘ったるい声と誘惑するような上目遣いで先生を見つめる。すると、先生は顔をトマトのように真っ赤に染めた。


うわ〜。先生、アイドルにノックアウトしちゃったよ。


「じゃあ、萌さん。席はどこでもいいですよ。」


先生!いくらアイドルだからってサービスし過ぎ。だったらうちらも座席セルフサービスしてくださいよ。


「やったー。じゃあ、どこにしよっかな〜。」


アイドルはどデカイ目を監視カメラのように見渡す。そして、


「あ、あそこにしよっと。」

アイドルはふわふわの髪の毛を揺らしながら、スキップして決めた席に移動した。アイドルが立ち止まったのは育美の席だった。


「ねぇ、あなたここの席、退いてくれる?」


はぁ!?何言ってんのこいつ!


育美は怒りを沈めて、冷静に対応した。


「えっ、なんで?」


すると、アイドルが信じられない言葉を発した。


「だって、私この男の子のこと好きになっちゃったんだ。エヘヘ。」


アイドルは顔を赤くしながら頭をコツンと小突いた。


はああああああ!!!


育美の心の中は怒りに完全に支配されていた。

「いいから早く退いて!」


アイドルは強引に育美を押し倒した。この瞬間、アイドルは悪女へと正体を現した。


「先生、それじゃあ、緒形さんの席はどうなるんですか?」


真奈美が立ち上がって訴えた。


ナイス、真奈美。さすが親友。そうだよ先生、さすがにこれには目を覚ますでしょう。


「そうだなぁ・・・。よし、緒形は佐藤の隣に座れ。お前達友達だからいいだろ。」


はぁ!?ふざけんなバーコード!それコンビニのレジでピッてやったら一円の価値もないだろ、ハゲ!!


育美はすごい形相で先生を睨み付けた。すると、

「ねぇ、名前なんて言うの?」


アイドルはお得意の上目遣いで千里を見つめる。


「えっと・・・。桜井千里です。」


「きゃ〜。千里君、かっこいい。私のことは萌って呼んでね、千里君。」


すると、アイドルは千里の手を握った。


くおら〜、アイドル!!!私の千里に触るな!そして、なれなれしく千里の名前を呼ぶな!そんなに話したければ、彼女の私に許可を取りなさい。罰金一万円付きで!


育美はアイドルを睨み付けながら、しぶしぶ真奈美の隣の席に座った。


アイドルが転入してきて二週間。アイドルは意外にも積極的だった。 千里が嫌がっているにも関わらず何度も話しかけ、お昼の時には彼女の私を押し退けて一緒に食べようと誘ったり、メアドももらったらしくて何度もメールしてるし。先生はアイドルにメロメロだし、男子はちゃっかりファンクラブ作っちゃってるし・・・。はぁ、彼女の私のストレスはどうなってしまうのやら・・・。






ある日の放課後。育美は真奈美達十人くらいの友達とゲーセンにいた。千里はというと、ご存じ泥棒ネコアイドルに捕まって一緒に遊びに行っている。


「あのくそアイドルーーー!!!」


育美は、ゲーセンの『爆裂 The パンチ』というパンチゲームであのアイドルのうっぷんを晴らしていた。ちなみにトータルは四百点とこのゲームの新記録を出した。


むかつく〜。あのアイドルめ〜!これ見よがしに千里に近づきやがって!今度は『太鼓の達人』で新記録出してやる!


そして、育美はゲーム機のコイン投入口に百円玉を入れた。






しばらくして、育美達はゲーセンの近くのカフェでお茶していた。

「でも、育美が怒るのも無理ないよね。あいつ、自分がアイドルだからって調子乗ってるよね。」


うんうん、真奈美いいこと言うね。


「そうだよね。先生でまで色目使ってるし、育美の彼氏にまで手を出すし、ふざけんなって感じだよね。」


「そうそう、彼女の育美を押し退けてちょっかい出すし、空気読めよって感じだよね。」

加奈も亜美もいいこと言うね。


すると、真奈美達友達で隣のクラスの七海が言った。


「ねぇ、いっそのことあいつ追い出そうよ。育美が千里の彼女だっていうことをあいつに証明して、極限までけちょんけちょんにしてあいつを転校させるって作戦。」


「いいね。やろやろ。」


すると、育美が立ち上がった。


「よーし、『恋人を敵から守れ・リターンズ』だーーー!」


「なにそれ?」


みんな頭に?マークを浮かべている。




フフフ、見てなさいアイドル。この緒形育美を怒らせたことを後悔させてあげるわ・・・。

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