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LOVE DAYS  作者: 美環
19/44

愛の花束を送ります・・・。


七月。今日はなんの日か知っていますか?・・・そう、今日は千里にとっても、育美にとっても大事な日なのです。しかし、千里は今日がなんの日かまだ知らないようです・・・。






「千里、おっはよー。」


育美は朝、下駄箱の所で出会った千里に向かって思い切りダイブした。千里は育美の頭が顔にぶつかって、目玉が飛び出す所だった。


「おはよー。育美、今日はいつもより元気じゃん。どうしたの?」


「ふふふ。何でもないよ。」


実は育美、今日がなんの日かということは千里には秘密にしているのだ。そう、今日は大事な日だから・・・。


「ねぇ、今日半日で学校終わるよね。久しぶりにどこか遊びに行こうよ。」


「いいね。どこ行く?」


「それは行ってからのお楽しみ。」


育美と千里は、いつものように手を繋ぎながら、教室へと向かった。






正午。育美と千里は隣町へ行く電車に乗っていた。平日なため、電車は広々としていた。


「これからどこ行くの?」


「そうだね・・・じゃあ、あそこ行こう。」


育美は、さっきパン屋で買った焼きそばパンを一口パクっと食べた。






三十分後、二人はバッティングセンターにいた。中はがらがらで、貸し切り状態だった。


「育美、野球できるの?」


千里がヘルメットを被りながら言った。


「うーん。キャッチボールぐらいかな・・・。」


育美は、メダルを入れて、バッターボックスに入って行った。


「キャッチボールだけ!?育美、危険だからやめなよ。」


「大丈夫。前から来る豪速球のボールはバレーボールで慣れてるから。」


「いや・・・バレーボールとは違う気が・・・。」


千里が言っている間に離れた所から第一球目が来た。すると、


「カキーーーン」


金属の甲高い音がセンター中に響く。そして、育美が打ったボールは空高く飛んで行った。


「千里、勝負しようよ。十球打って一番多く打った方が勝ち。負けた方は勝った方に好きなアイスを奢る。」


すると、千里がヘルメットを被り、バットを握った。

「その勝負、載った!」




十分後、勝負の結果・・・千里が勝った。実は育美、千里が勝つようにちょっとわざと外したのだ。二人はコンビニでアイスを買っていた。


「千里、何アイス食べる?」


「うーん・・・じゃあ、これ。」


千里は、ミカンの果実がぎっしり入ったアイスを選んだ。


「じゃあ、私はこれ。」


育美は、千里のアイスより二十円高いチョコアイスを選んだ。


「悪いね育美。俺、ちょっと高いアイス選んじゃって。」


「いいよ。だってルールだもん。それより、次行こう。」


その後、二人はいろんな所へ行った。


ボーリングやゲーセンで遊んだり、映画を見たり、外でクレープを食べたり。二人は時間を忘れて遊びまくった。だって今日は大事な日だから・・・。


夜六時。二人は若葉公園にいた。


「ふー。たくさん遊んだねぇ、千里。」


「そうだね。ところで、今日って何の日?」


待ってました、そのセリフ。


「それは・・・。」


すると、育美は鞄の中から、あるものを出した。それは、豹柄の熊のぬいぐるみでぬいぐるみの手には『ハッピーバースデー千里。』の文字が書かれたカードを持っていた。


「あ、そういえば・・・。」


千里はやっと思い出したらしい。


「七月十七日。誕生日おめでとう、千里。」


そう、今日は千里の誕生日だったのだ。


「そうだった。いやぁ、最近忙しくて忘れてたよ。でも、育美はちゃんと覚えていてくれて嬉しかったよ。ありがとう。」


そういうと、千里は育美の頬っぺたにキスをした。


「ちょっと、千里・・・もう。」


育美は顔を赤くしながら、千里の頬っぺたにキスをした。


夏休み目前のちょっと嬉しいプレゼント・・・。

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