27話 久々のソロ活動
27話目。
皆さま、明けましておめでとうございます。
2017年最初の投稿です。年末と三が日は親戚やらなんやら忙しかったです。
私も含め、皆さんが良き1年に成ることを祈っております。
3人のBランク昇格から5日が経過した。
私は単体で、【放牧の迷宮】の制覇に向かいました。
ボスであるキマイラを倒すためである。有言実行!
ダンジョンに潜ったのは、深夜4時。みんなが寝ているときである。
もちろん内緒で来ましたよ。話すと絶対みんなついて来ちゃうじゃないですか。
「シャドームーブ」で13層まで一気に潜り、そこからはバッタバッタとモンスターを薙ぐ倒して、1時間ほどでボスの間ですよ、はい。
私が部屋に入るなり、睨みつけ、勢いよく襲い掛かるキマイラ。
サッと回避して、攻撃に転じる。
「まずは自衛だな。我が身に纏いて 我をその焔で守護せよ 【焔神の加護】」
「【ニブルヘイム】」
自身に焔の魔装を付与してから、広範囲凍結魔法で部屋の温度が一気に-180度まで下がる。
キマイラの吐く息は瞬時に霧と化し、四肢から体温を奪い、凍り始める。
動きがさっきまでとは明らかに鈍くなる。
「【二刀流-氷龍乱舞】」
刀身に絶対零度の冷気を纏わせ、斬りかかる。
まずは毒蛇の尻尾を斬り飛ばす。斬った断面から更に凍結が加速し、尻尾は地面に落ちた時の衝撃で砕け散る。
移動速度も加速し、キマイラの体をどんどん斬りつけ、凍結させていく。
キマイラの氷像の完成である。カチコチです。
「【ヴァンフレイム】」
広範囲炎熱魔法で一気に部屋を加熱する。
皆さんもご存知だと思いますが、固形物を急激に冷やしたり、熱したりすると物質の結合が脆くなって、最終的には壊れます。それと同じことを今やってます。
ピシッ!ガッシャーン!!
キマイラの氷像が砕け散った。
ギルドカードを確認し、討伐履歴にキマイラの名前を確認。迷宮攻略完了。
時刻も深夜5:30なので、余裕で家まで帰れ・・・そういえばこれ今まで使ってなかったけど、試してみよう。
首に装備されているチョーカーに手を触れる。
魔導具:自由世界【アーティファクト】
古代遺跡より出土した魔導具。形状:チョーカー
一度行ったことのある場所に飛ぶ事が出来る。
使用者に直接触れていれば、他の者も可能。
1度使用にMP:10,000消費する。同伴者一人に付き、MP+1,000
春の大陸、イーストリング領、領都【アルメリア】で怪しげな占い師のお婆さんから渡された魔導具。
一度も使ったことがないので、ちゃんと使えるかもまだ試したこともなかった。
チョーカーに手を触れ、自分の家を思い浮かべる。
「跳」
短い呪文を詠唱した瞬間、目の前には見慣れた我が家が立っていた。
目をパチクリさせる私。さっきまで薄暗く湿っぽいダンジョンに居たはずなのに・・・
頬を抓ってみる。痛い(>_<)。夢ではなさそうだ。
このアイテム・・・マジ物でしたかΣ( ̄□ ̄|||)
とりあえず、しばらくは内緒にしておこう。来る時にはみんなにも話そう。
時間も時間なので、朝風呂と洒落込む。
「あぁ~、気持ちいい」ホッコリ
20分ほど温まって、着替えてキッチンへ。
みんなの朝ごはん作りを始める。それからしばらくして、気配を感じた。
「ヴァイスさん、おはようございます」
「ミキ殿、おはよう。今日はえらく速いな」
「さっきダンジョンボス倒して帰って来たとこだったので、そのまま起きてただけですよ」
「ミキ殿、今なんと?」
「え?キマイラ倒して帰って来たとこですと言いました」
自分のギルドカードを取り出し、ヴァイスさんに渡す。
もちろん討伐履歴に〈キマイラ×1〉と表示されている訳で。
「また其方は一人で無茶を・・・」
「10分くらいで倒したので、無茶はしてないのですが?」
「・・・・ふむ、朝ごはんいただけるかな」
「あっ、はい。どうぞ!」
ギルドカードを返してもらいながら返事をする。考えるのを諦めたようである。そりゃ、普通PTで狩るモンスターなので、ソロで狩れるのなんて【A】ランク冒険者くらいしかできない。
「ヴァイスさんも出来ますよね。キマイラのソロ討伐?」
「出来なくもないが、某でもソロで30分以上はかかる」
私も座って、朝ごはんを食べる。
食べ終わる頃には、他の面々も起きてきてダイニングテーブルを囲む。
そこでみんなにさっきキマイラを倒してきたことを伝えてみる。
「10分・・・・僕たち5人で1時間以上闘ってたのに」
「めっちゃ回復サポート頑張ってやっと倒せたのに」
「お姉さまは相変わらず強さの桁がおかしいです」
なんかすっごい冷たい目が飛んできた。
『あれぇ~、思ってた反応と違うぞ』
チラッとヴァイスさんに視線を向ける。
『普通はそんなもんだ』
念話でそんな言葉が帰って来た。はははっ。
うん、この話はお終い。
今日も明後日から始まる、新しい領地への冒険の準備をみんなではりっきて頑張りましょう。




