第二話
「へぇ~、スキルだけですごい楽しそうだね。」
「そうなんだよ。βテスターの廃人の中には、検証マニアがいて、スキルの組み合わせとか、メチャクチャ研究してたらしいよ。」
「………凄いね、それはそれで。」
「そう言えば、小説とかで良く有る"種族"ってどうなってるの?」
「あー、全員最初は"ヒューマン"で、クエストをクリアしたり、特定の条件をクリアすることで、その種族に転生できるらしい。」
「へ?それじゃ違う種族には簡単になれないの?」
「いや、種族によって難しさが変わるらしい。種族のレア度が高いと、最早無理難題らしい。エルフとかドワーフみたいなベターなやつは、一応最初に選べるらしいけどね。………ただ、転生した方がステータスの伸びが良いらしいから、たぶんほとんどの人がヒューマンから始めるんじゃない?」
「そうなんだ。色々面白いこと考えるね。」
「それはそうと、アバター作らないの?早めに見積もっても一時間は掛かるよ?」
「げ!忘れてた!今作ってくる!」
いやー、忘れてた忘れてた。一時間も掛かるなら洗濯機回しといても良いよね?あ、今日の夕飯何にしよう?確か豚肉とアスパラが有った筈だから、肉巻き何か良いかも。他にやること有ったっけ?
……結局、アバターを作り損ないました。