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だいくじゅうろくしゅ あづさゆみ はるのにはにて つまびくは ことりのうたと ことをあはせり
第九十六首
梓弓 春の庭にて 爪弾くは 小鳥の唄と 琴を合わせり
春が来れば、それまでに埃のように積もった邪気を払うために。
梓弓に弦が張られて、鳴らされるから。
わたしも春の陽射しが煌めく庭で。
琴に弦を張りましょう。
梅の香が呼んだ小鳥の唄に合わせて。
ひとつ、ふたつと爪弾けば。
風流なものでしょう。
小鳥に導かれるままに。
奏でる旋律は、雅に音色を響かせて。
季節が移ろっていったら。
今度は雨の伴奏でもしましょうか。
あづさゆみ はるのにはにて つまびくは ことりのうたと ことをあはせり




