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一人百首  作者: 奈月遥
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だいはちじゅうはっしゅ よもふけて みちをあるきて てをさすり ほほのはりにて ふゆをしるかな

第八十八首

夜も更けて 道を歩きて 手を擦り 頬の張りにて 冬を知るかな


 昼間はなんにも気にせずに出かけたけれど。

 てきとーなパーカーに、トレーナーとラフに、楽に。

 むしろ、お日様があったかいなぁ、なんて。

 鼻歌混じりに、外へ出て。

 夜になると。

 ひやり。

 空気が冷え込んできて。

 思わず手をさすってしまう。

 ふと、寒さと乾燥で、ほっぺたが引きつる感覚がして

 知らぬ間に、足音を忍ばせて。

 冬がもうそこまで来ているのに、やっと気づいたの。


よもふけて みちをあるきて てをさすり ほほのはりにて ふゆをしるかな


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