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第七十五首 いざ征かん 大悪の根を からすまで 智慧を導く 遣ひなるべし
だいしちじゅうごしゅ
いざいかん だいあくのねを 枯らす(鴉)まで ちゑをみちびく つかひなるべし
さあ、共に立ち向かおう。
悪とは何か。その根源は何か。
それは信じられないことだ。
自分や他人を信じられずに疑うことだ。
自分を疑えば、立ち上がることもできない。
他人を疑えば、恐れに唆されて拒絶する。
その大悪の根源を枯らすために、信じるという闘いをするのだ。
信じさせるという戦いをするのだ。
その暁には、この頃は悪しきものを呼ばれる鴉も、その黒い翼を広げて、智慧を導くものと変わるだろう。
かつて、神の遣いとして神武天皇の東征を手助けした八咫烏のように。
悪が善へと、成り変わる。
如何なる敵と思える人も、信頼できる味方となる人間へと、そう変えるのは、ただその生命の在り方だけなのだ。
いざ征かん 大悪の根を からすまで 智慧を導く 遣ひなるべし
他者に敵を、悪を見出すな。
自分の内にある穢れや魔性に立ち向かえ。




