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だいろくじゅうはっしゅ あめあがり よるのしづくに ぬれぬるか つきかげふかく いろをますめり
第六十八首
雨上がり 夜の滴に 濡れぬるか 月影深く 色を増すめり
昼間から降り続けた雨が止んで。
急に、音が失われて。
月明かりの下で、より闇が深くなった雰囲気がする。
濡れた道路が黒を濃くしたように。
濡れた世界も暗さを増したのかなと思いつつ。
空を見上げて。
星はまだ遠くて見つからないけれど。
膨らんできた月が見えた。
月の色も、普段より暗く、色の濃さを増しているようで。
あんなに高くにある月までも、雨の滴は濡らしたというの。
あめあがり よるのしづくに ぬれぬるか つきかげふかく いろをますめり




