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だいにじゅうよんしゅ はやしみち わたしのあとを ついてくる こだまかなでる どんぐりの詩
第二十四首
林道 わたしの後を ついてくる 木霊奏でる どんぐりのうた
林を散歩するわたしの後ろを誰かがついてくる。
かさり、かさり。
でも、振り返っても誰もいない。
かさっ、かさっ、ぽとっ。
わたしひとりの林の中。後ろからついてきて、横からも物音がする。あたりを見回しても、だぁれもいない。
ぽとり、ころころ。
ついに追い抜かされて、落っこちてきたどんぐり、ひとつ。
目に見えない木の精たち。気のせいじゃなかったね。
追いかけてたのは、わたしのほうだったのかな?
はやしみち わたしのあとを ついてくる こだまかなでる どんぐりの詩




