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だいにじゅうさんしゅ ひさかたの あかねのにじむ やまぎはに ゆめのはざまの いろりおもはる
第二十三首
久方の 茜の滲む 山際に 夢の狭間の 囲炉裏思はる
遠く彼方から、空を焼く夕日。
茜をにじませながら、雲を焙ってる。
なんとなく。
なんとなぁく。
眠たいような。
というか、夕暮れって、太陽がうつらうつら眠りかけてるんだよね。
山に添って、夜の菫色に溶け入る茜色が、眠たげにあくびして。
こっくり、こっくり。
夢の菫、青と黒の夜。
起きる茜、紅と白の朝、もしくは黄昏。
落ちて、起きる。
起きて、落ちる。
ぱちりっ。
耳の奥、もしくは記憶の片隅で、音が爆ぜた。
囲炉裏の中で燻る炭が崩れた音。
夢に落ちかけた、無意識から起こされた、あの時。
夜も更けて、だれも薪を足さず、灰も起こさなくなった囲炉裏を思い出した。
やわらかなぬくもりで、夢に誘われる夢心地を。
ひさかたの あかねのにじむ やまぎはに ゆめのはざまの いろりおもはる
ぱちりっ。
うとうと。
うとうと。
すやすや。
風邪、引いちゃうよ。
ほら、こっちおいで。




