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説明が多くてすいません
「そのレイピアの使い勝手はどう?」
「うん。使い易いし、何より手に馴染むよ」
「よかった。スキルに合わせて魔法剣士目指したら?」
「それはいいな。俺が戦いやすい」
「盾持てば氷花の援護にまわれるし」
「でも、そこまで迷惑かけるわけにはいかないよ」
「馬鹿か」
ベシベシと頭を叩くのはライア。
「迷惑もなにも、困った時はこいつがなんとかするだろ」
そういってこっちに親指を向ける。
「私は便利屋じゃないんですけど」
「ことモンスター関係においては似たようなもんだろ」
そんなことを話しながら、迷宮を進む。
今日は南の迷宮に進んでいます。
どうやらこのゲーム、最初は4つのエリアのボスを、次からは8つのエリアのボスを倒すことでマップが増えていくらしい。
(この、最初以外のマップをそれぞれ最初の町から近い順に『一巡目』『二巡目』……といっていくらしい)
そして、方角によってマップの基本が決まるらしい。
北は山、東は草原、森、南は迷宮、西は砂漠である。
(一巡目以降は北の範囲でさらに二つに別れ、それぞれに個別のボスがいる)
また、それぞれに危険なポイントが用意されている。
森ならば洞穴、草原ならばモンスターの巣穴、山は急激な気候変化によるステータスとモンスターへの影響、砂漠は急な酸性雨による武具耐久値への継続ダメージ。
そして、迷宮では、トラップと……レッドゾーン。
要は、モンスターの数が異常な部屋だ。
そして今、私たちはその部屋に入ってしまった。
「「「「「「「「「「「「ぐぁるらぁぁぁぁぁ!!!!」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「「くぃあるしゃぁぁぁぁぁ!!」」」」」」」」」」」
「なんか僕、またハズレ引いた?」
若干蒼くなった顔で風也が呟く。
「風也、折角だ。〔細剣〕のレベルあげようぜ」
「ア、アハハハハ…」
「氷花〜。大量のウォータ床にぶちまけて」
「わかった。『クルーレ』」
床が水浸しになる。
「ライア、床にむかって雷の魔弾撃ちまくって」
そういいながら、右手の壁にむかって走り、三角飛び。
空中で〈三次元機動〉を使い、更にジャンプし、モンスターの群れの中心の真上に。
〈嵐乱進針・針螺旋鼠狩〉+〈雷刃〉
で床にむかって短剣が無数に飛んでいく。




