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幽霊彼女はツッコミ大魔王  作者: リンダ
彼女いない歴=年齢の優馬と美人な幽霊みすずのドタバタ喜劇
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感動の?卒業式と転売ヤーとの対決。



【博多南小学校・卒業式】


体育館に日差しが差し込み、卒業式はしんみりムードで始まった。しかし、光子と優子の存在感は、やはり一味違う。


卒業証書授与の時間。壇上に上がると、校長先生の問いかけに答える形で、将来の夢を述べる光子。


光子:「私は、ファイブピーチ★で、もっともっとみんなを笑わせたいです!笑いで世の中を明るくしたいです!」


教室や客席から、思わず笑い声と拍手が巻き起こる。


優子も壇上で微笑みながら答える。


優子:「わたしは、笑いでノーベル平和賞を取りたいです。笑いの力で世界を平和にします!」


周囲はまたもや大爆笑。担任の先生や保護者からは、


「もう、これ以上笑いすぎたら腹筋が持たんやん!」


とツッコミが入り、体育館中が笑いと歓声で包まれた。


式は感動と笑いの両方で締めくくられ、光子と優子の存在は、この学校にとって宝物であることを誰もが実感するのであった。




【卒業生退席・記念撮影】


卒業生たちは、壇上から体育館を退席する。涙でしんみり…ではなく、光子と優子のせいで、笑いが絶えない退場となった。


「こらー、またギャグぶっ込むな!」


担任の佐伯先生や延岡先生も叫ぶが、2人は満面の笑みで小走りしながら退場。


廊下では、同級生たちも「腹筋がやられるー!」と叫びつつ笑い転げ、保護者も思わず吹き出す。


記念撮影の時間。みんなでカメラの前に並ぶと、光子と優子はお決まりのポーズ、

「光の戦士ポーズ!」「やさしか子ポーズ!」


すると、カメラマンが笑いすぎてシャッターを押せない。やむなくみんなで大爆笑のまま、シャッターを押すと、写真には全員の笑顔が弾ける瞬間が収められた。


しかし、まだ爆笑は終わらない。校門を出た途端、光子が突然、

「最後に校庭で、全員で大ジャンプやー!」


その声に呼応して、全員でジャンプ!

シャッターと同時に、砂埃や帽子が舞い上がり、保護者も大爆笑。


こうして、博多南小学校の卒業式は、涙ではなく笑いで締めくくられたのであった。

そして、この日から生徒たちは、「笑いの伝説」を胸に、新たな中学生活へと歩み出すのだった。






【春休み・お茶会と恋愛トーク】


春休みがやってきた。宿題もないので、光子と優子は樹里と朱里を自宅に招き、リビングでお茶会。


「中学入ったら、何の部活に入ろうかねぇ?

「私は吹奏楽かなぁ。光子ちゃんは?」

「光の戦士、いや、私はバスケやってみたいんよ!」


そんな話で盛り上がる中、朱里が突然、にこにこしながら聞く。


「今度のデート、どこ行くと?」


この質問に、光子と優子は思わずお茶を吹き出す。

「あははは、なにそれ、いきなりやん!」

「うちも聞きとうなかったばい!」


樹里も朱里も大笑い。四人のテーブルは、一瞬にして笑いの渦に。


「でもさ、中学入ったら、翼くんや拓実くんと同じクラスになりたいなぁ。」

「ほんとやね、そしたら毎日お弁当タイムが楽しみになるとね。」


笑いあり、乙女心ありの春休みの午後は、こうしてあっという間に過ぎていく。

そして、誰もが心の中で、ワクワクと少しドキドキしながら、新しい中学生活のスタートを思い描いていた。





【春休み・光子と優子の翼くんデート】


春休みに入り、光子と優子は毎日ウキウキ、ワクワク。

翼は一学年上なので、普段の登下校や授業では会えないが、春休みはこうして遊びに来てくれる。


「翼くん、今日何する?」

「うーん、まずは近所の公園でキャッチボールでもするか?」

「いいねぇ!光の戦士の腕前、見せちゃるばい!」


優子もにこにこしながら、拓実くんに負けじと張り切る。

二人は公園で遊んだ後、近くの図書館に寄って、お互いの好きな漫画や本を紹介し合う。


「光子ちゃん、これ面白いとよ、読んでみて!」

「ゆうちゃん、翼くんのオススメ、全部読みとうなるばい。」


笑いながら手を取り合い、時折顔が赤くなる。

春の陽気とともに、二人の心はウキウキ、胸もドキドキ。


「こうやって一緒に過ごすだけで、なんか楽しいね。」

「うん、最高の春休みになりそう!」


こうして光子と優子の春休みデートは始まり、ワクワクの一日がゆっくりと過ぎていった。





【春休みデート・予想外の出会い】


桜がほころび始めた午後、光子と翼は並んで川沿いを歩いていた。

お互い少し照れながらも、笑い声が絶えない。


「翼くん、桜の下で写真撮らん?」

「おう、いいよ。…でも俺、カメラ目線苦手なんだよな」

「大丈夫、大丈夫、あたしがリードするけん!」


そんなやりとりをしていると、後ろから女子高生二人組が駆け寄ってきた。


「あの…もしかして、光子ちゃんですよね!? ファイブピーチ★の!」

「えっ、う、うん!そうやけど…」

「わぁー!写真、一緒に撮ってもいいですか?」


翼は一瞬びっくりしたが、光子の横で自然に笑顔を作る。

「もちろん!じゃあ、3人でピースしよっか!」


パシャッ

桜の花びらが風に舞い、3人の笑顔を包む。


「ありがとう!まさかお二人一緒に見られるなんて…!今日、最高です!」

ファンの子たちは大喜びでその場を去っていった。


翼が少し照れくさそうに頭をかく。

「…なんか、デート中にファンと遭遇するって、不思議な感じだな」

光子は笑って答える。

「うん。でも、二人の写真もちゃんと心に残ったやろ?」


二人はその後、何となく手をつなぎながら歩き出し、春風の中へ消えていった。




【優子と拓実の春デート・桜ピース事件】


優子と拓実は、少し離れた公園まで足をのばしていた。

満開の桜並木の下、二人はゆっくり歩きながら話をしている。


「拓実くん、桜って毎年見ても飽きんよね〜」

「うん。でも今年は…なんか特別に見えるな」

「な、なにそれ…///」


そんな甘酸っぱい空気の中、後ろから小さな声が。

「あの…すみません!優子ちゃんと拓実くん…ですよね?」


振り返ると、小学生くらいの女の子とお母さんが立っていた。

「写真、一緒に撮らせてもらってもいいですか?」


優子は笑顔で即答。

「もちろん!じゃあ、桜をバックにしましょ!」


全員で桜の木の前に並び、ピースサイン

拓実は少し照れながらも、優子の横で自然な笑顔を見せた。


パシャッ

花びらがひらひらと舞い落ちる瞬間、まるでドラマのワンシーンのよう。


「ありがとう!一生の宝物にします!」

女の子は嬉しそうに写真を確認しながら、その場を去っていった。


拓実がふっと笑い、

「…なんか、桜の下でピースって、ベタだけどいいな」

優子はちょっとからかい気味に、

「うん、でも拓実くん、顔ほんのりピンクやったよ?」


桜と同じ色に染まった二人は、そのまま並んで歩き出した。




【双子デートバッティング事件】


ある春休みの午後。

光子&翼コンビは、川沿いの桜道を散策デート。

優子&拓実コンビは、同じ川沿いの反対側から歩いてきていた。


──そして運命の合流地点。


光子「……あれ?」

優子「……あれれ?」

翼「おぉ、優子ちゃん」

拓実「え、光子ちゃんまで?」


一瞬、全員固まる。

そして光子が口を開く。

「え〜っと…偶然の再会〜!……って、どんだけ距離感近いの、双子デート(笑)」


優子も負けじと、

「いやいや、こっちの台詞やし!」


すると後ろからカメラを持った通行人が、

「せっかくやし全員で撮りましょうか!」

ありがたいけど、なんか修学旅行感…。


4人で桜をバックに並び、ピース

シャッターの瞬間、花びらが強風でバサーッと襲いかかり、

光子「ぎゃああああ!」

優子「目ぇ入ったぁぁぁ!」

翼&拓実「うわっ!花びらの雨!」


…写真を確認すると、全員変顔で固まっていた。


その場は爆笑の渦に。

翼「これ…SNS載せたらバズるぞ」

拓実「いや…バズるっていうか“桜の呪い”って言われそう」


こうして「桜ピース」から「桜嵐コント」へと変わったデート写真は、後日ファイブピーチ★のネタとして堂々採用され、

春の笑撃イベントとして記録されたのであった。



写真公開は、春休み最終日の夜。

光子と優子が並んでスマホ画面を見ながら、にやにや。


光子「はい、翼くんと拓実くんはプライバシー保護でモザイクっと…」

優子「でも、これだけ花びら舞って顔ほとんど見えてないんやけどね」


ポチッ──投稿完了。


数分後、コメント欄は爆速で埋まっていく。

•「なにこれ!花びらの暴風でライブ並みの迫力!」

•「桜ピースなのに嵐が来てるやん(笑)」

•「モザイクいらんぐらい天然モザイク(笑)」

•「公式さん…これお宝すぎます」

•「背景の桜よりみんなの変顔に目がいくw」


さらに引用リポストで「#桜嵐コント」「#春の腹筋崩壊」がトレンド入り。


美香からもLINEが飛んでくる。

『ねぇこれ、ファンの間で完全に伝説になってるよ』


お宝写真化したこの一枚は、後にファイブピーチ★のライブグッズとして「桜嵐クリアファイル」に採用され、

ファンの間では「春の奇跡」と呼ばれることになる。




グッズ販売開始の日。

朝10時、オンラインストアのページが公開された瞬間──アクセス集中で一時サーバーダウン。


スタッフ「えっ…開始5分で在庫が半分…!?」

美香「うそやろ…これ本気でバズってるやん!」


今回の目玉は、春の奇跡をプリントした「桜嵐クリアファイル」。

しかも初回限定は桜柄の特殊ラメ加工つき。


光子「桜柄のキラキラ、めっちゃ可愛いよね〜」

優子「うん、でもファンの反応もっとすごいことになっとる」


SNSでは、

•「秒でカート入れて決済した」

•「え?10分で売り切れ!?」

•「ラメ加工…現物見たら尊すぎて使えないやつ」

•「公式さん、追加生産はよ」


と、阿鼻叫喚。


そして販売開始からわずか1日──限定品は全て完売。

ニュース系サイトでも「ファイブピーチ★、桜嵐グッズ初日完売」の見出しが躍る。


優馬(父)「…お前ら、歌でも笑いでもグッズでも人騒がせやなぁ」

美鈴(母)「でも、笑顔を届けるって意味では最高よね」


こうして、桜嵐クリアファイルは伝説のアイテムとなり、オークションで高騰するまでになる。




転売ヤーAを完全降伏させた双子ちゃんは、次のターゲットリストを握りしめていた。

リストには、同じように大量購入して転売しているアカウントがズラリ。


優子「よーし、お姉ちゃん。次は“桜柄ハンター”やね」

光子「うん、片っ端からしょーぶしちゃろう」


そして次々とDMを送信。

返事が来た瞬間、博多弁トークのラッシュが始まる。



転売ヤーBとの通話


光子「おつかれさま〜、光子たい。あんた、これ桜の花びら、勝手に拾って売りよるやろ?」

転売ヤーB「え、いや…それは…」

優子「“いや”やなかっ! そげんセコかことしよったら、桜も泣くっちゃけん!」

光子「泣いた桜の涙で、あんたの腹筋も溶けるばい?」

転売ヤーB「え、腹筋…? すみません!」



転売ヤーCとの通話


優子「もしもし〜。ちょっと質問よか?」

転売ヤーC「は、はい…」

優子「あんた、ファイブピーチ★のファンかと思っとったら、腹黒★の方やったんやね〜」

光子「その黒さ、うちらのギャグで真っ白にしてやるけん覚悟しときぃ」

転売ヤーC「ひぃっ! すぐに削除します!」



その日の夕方には、主要な転売出品はすべて姿を消した。

ファンのタイムラインには「双子ちゃん、転売ヤー全滅させたってマジ?」と感謝の声があふれた。


美香「…この双子、歌手やなくて交渉人でもいけるよね」

優馬(父)「博多弁は武器になるっちゃ。しかも二刀流やけんね」


こうして「桜柄グッズ転売壊滅作戦」は完全成功。

双子ちゃんの口撃伝説は、またひとつページを増やしたのであった。










限定桜柄グッズが発売からわずか1日で完売した翌週。

スタッフが在庫データを確認して、眉をひそめた。


スタッフ「…あれ? 同じ住所から20セットも注文入ってますね」

美香「はぁ? それって転売ヤーでしょ!」


SNSをのぞくと、案の定フリマサイトに法外な値段で出品されていた。

ファンからも「買えなかった!」「定価の10倍はひどい!」と怒りの声が続出。


そこで光子と優子は直接動くことにした。

転売者にDMを送り、通話リクエストを送信。


転売ヤーとの直接通話(博多弁)


光子「もしもし〜、ファイブピーチ★の光子たい」

転売ヤー「あ、あの…」

優子「うちら知っとるっちゃん。あんたが20個もまとめて買ったってこと」

光子「転売っちね、お客さんの笑顔ば、桜の花びらみたいに散らす行為やと思わん?」

優子「そうそう。それも桜の木の根っこにドリルで穴開けよるごたぁもんやけん」

転売ヤー「……す、すんません…」

光子「わかっとったらよかとよ。今すぐ出品取り下げて、買った人には正規価格で返しちゃりぃ」

優子「それできたら、次のライブ招待券、こっそりあげるかもしれんばい」


完全に主導権を奪われた転売ヤーは、声も震えながら平謝り。

その場で全ての出品を取り下げ、売れた分も全額返金すると約束した。


美香「うちの双子ちゃん、歌もコントもすごいけど…口撃力、えげつないね」

優馬(父)「口で人を転がす才能は、間違いなく親譲りばい」


この一件はファンの間で「桜嵐転売事件」と呼ばれ、伝説になった。

二人の“笑顔死守スキル”はますます博多中に知れ渡った。



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