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2重ダンジョン

 

 ドカーンドカーン


 既に楓は無言で、虚ろの目で無の心で広範囲爆裂魔法を連発していた。

 言葉で言う事で即発動している魔法を魔法陣固定で連発に切り替えている。

 ひたすら奥の道から出て来る魔法を爆破していた。

 そしてレベルは3つ上がっていた。


「奏、まだかな」


 1分も経っていないが1時間経った感覚に陥っている楓はかなり危ないだろう。


「楓、理由が分かったよ」

「ん、なんだったの?」

「⋯⋯」

「どしたの?」


 奏は光のない無の目の楓を見て、少し下がってしまった。


「えっとね、2重ダンジョンだっよ」

「なっ」


 あまりの驚きの事実に楓の目が何時も通りの目に戻った。

 2重ダンジョン、それはダンジョン内部に新たなダンジョンがある事を示す。

 しかし、2重ダンジョンは普通のダンジョンと違い迷宮なるものはない。

 そのままボスエリアになっているのだ。

 そして、2重ダンジョンのボスを倒さない限りダンジョンの入口から無数に魔物が召喚させる。

 召喚だ。

 ダンジョンの入口のポータルから出て来ているように見えるが召喚されているのだ。

 なので、ダンジョン内部にはそんなに魔物はいない。


「よし!こんな詰まらない事は終わりだよ。さあ、2重ダンジョンに攻略しよう!」

「え、ええ⋯⋯」


 あまりの熱意に、決意に圧倒される奏だった。


 ◆◆◆◆


 ふむ、2重ダンジョンに初めて入ったわね。

 にしてもあの魔物の大軍の中を空間転移で行けなかったら2重ダンジョンまで行けなかったな。

 やっぱり奏の魔法は便利だな。

 それにしても、あれは。


「グリフォン」


 鷹の頭にライオンの胴体に翼の生えた魔物だった。


「グリフィンじゃない?」

「そこは⋯⋯どうでも良くない」


 正直、グリフォンもグリフィンも同じな気がする。

 そんな事よりも、相手、飛んでるよ。

 卑怯だよ。ずるいよ。どうしよう。


「クルァァァァァ」


 翼をバサァァと羽ばたかせ風の斬撃を飛ばしてくる。


「そい」


 適当に爆破レーザーをぶっぱなし斬撃を消滅とグリフォンに向かっても飛んでいく。

 空中で身体を翻し躱された。


「かなり身軽ね」

「そうだね」


 奏の意見には同感だ。

 直径1メートルで秒速900メートルだ。

 それを躱すとは、かなり素早さが高いようだ。

 もう少し速いスピードで打てば良かったかな?今更か。


「奏、落とせない?」

「ん〜飛んでいる敵には難しいかな。空間は展開するけど、転移の補佐程度だと思って」

「十分よ」


 奏の重力操作は高さ10メートルにしか作用されない。

 しかし、グリフォンは上空30メートルにいる。

 ほんと、めんどくさい。


「しかし、あの地獄よりかはマシよ!」

「はは」


 あんな詰まらない広範囲爆裂魔法連発地獄よりかは楽しいだろう。

 戦い方を考えて攻略する。それが本当のダンジョン攻略。

 あんな作業ゲーなんて詰まらない。飽きる。


「気を引き締めて行こう!」

「とても笑顔な楓には説得力がない⋯⋯よ?」

「ほへ?」


 グリフォンは私達の会話を待っていたのかずっと浮遊していた。


「奏、頼んだ」

「オーケー」


 空間が展開されている状況なら触れていなくても転移可能だ。

 グリフォンの後ろに転移する。


「そりゃぁぁぁぁあああ」


 さっきの3倍の威力、大きさ、速さでの爆破レーザーをグリフォンに入れる。


「へ〜」


 グリフォンの周りには風の結界が貼っているようでレーザーの威力が少し落ちた。

 相手の背中を焦がす程度だった。

 私の隣に奏が転移してくる。


「楓」


 コク、と頷き奏の手を掴んで奏の足に小型爆弾を設置、爆破した衝撃で奏をグリフォンに向かって飛ばす。


「空間切断」


 超近距離の空間切断は単純計算で通常攻撃力の2倍だよ。


 グリフォンの羽が付け根から切断させる。

 地面に着陸する。


「奏、あれどう思う」

「ん、気持ち悪い」


 風の結界を無視した奏の斬撃を諸に受けて切断された羽の付け根がニョキニョキと再生している。

 魔法なのかは分からないが、羽がちぎれているのに飛んでいる。


「奏、あの結界どうにか出来る?」

「やれるよ」

「なら、よろしく」

「了解」


 これだけの会話だけでもやりたい事は分かる。

 奏がグリフォンの後ろに転移する。


「空間断絶」


 結界とグリフォンの空間を離す。

 魔力の供給源を失った結界は霧散し消滅して、グリフォンには楓が乗っていた。

 手をグリフォンに当てる。


「終わりだね」


 手から直接針のような爆弾を作成してグリフォンに差し込み体内で固める。

 奏の転移魔法で地上に戻る。

 手を掲げ、握り潰すように閉じる。


 ドゴーン


 グリフォンが内部から爆ぜる。

 黒い霧となり消滅して、魔石だけが残る。


「やっぱ柔らかい敵は倒し易いね!」

「はは、こっわ」

「え、酷くない」

「冗談よ」


 今回もあっさりと勝つのであった。

 2重ダンジョンの内部が奥から塵のように消滅していく。

 魔石を回収して2重ダンジョンを後にする。

 ただ、そこからの景色は先程と違うのだが。

 2重ダンジョンを攻略すると報酬エリアに飛ぶのだ。

 報酬エリアには宝箱が3個横並びであり、王城のように煌びやかで装飾させれている。

 1個宝箱を開けると残りの2個は消滅する。

 ()()()宝箱は残る。

 そして、それを同時に3個手に入れる方法は存在するのだ。

 破壊不可能の宝箱。


「連動」


 奏が宝箱の蓋を連動させる。

 真ん中の宝箱を開けると、それに合わせるように左右の宝箱も開く。

 奏は2重ダンジョンに挑むのは2回目だ。

 1回目は白銀の剣のパーティにいた時。

 左から中身を確認する。


「これは、ネックレス?」

「そう見たいね」


 ダイヤモンドのような煌びやかな小さい鉱石をはめ込んだネックレスだった。

 鑑定ないのでアイテムボックスにしまう。

 真ん中は腕輪だった。


「ふむ、腕輪だね」

「だね。なんか、禍々しいけど」


 赤鉱石の中に細い縦目の腕輪だった。

 禍々しいオーラーが滲み出ている。

 猫のように縦に黒い目があり、辺りを見渡すようにギョロギョロと蠢いている。


「「きっも」」


 念の為アイテムボックスにしまう。

 どちらがしまうか、ジャンケンで決める事にした。


「「ジャンケンポン」」


 昔ながらの決め方だ。

 寛容で簡単な決め方だ。


 勝者は奏。楓が渋々、本当に渋々とアイテムボックスに腕輪をしまった。

 最後に右の宝箱はポーションだった。

 青い液体が入ったポーション。

 その青は深い深い青色で、溶け込まれそうになる程の色。

 2人とも暫し見蕩れている。

 さっきの腕輪の傷を癒すように。

グリフォンについて補足

4本足で、前の足には爪が3本生えています。

攻撃パターン

・前足の爪による引っ掻き

・飛行魔法

・風の結界での突進

・風の刃

・台風

・風の巨大塊

巨大塊は風が高速で流れているので、当たれば皮膚が高速で削れていく。

オートスキル

・完全自動修復再生

・風の結界ーー消滅したらクールタイム1時間

・一定時間が経った後に高速での移動が可能になる。


グリフォンドンマイ!


グ「⋯⋯」

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